2期・続編の可能性

現在のところ、『MÄR-メルヘヴン-』の第2期や新作アニメ化の公式発表はありません。
原作漫画がすでに完結しており、アニメも2007年に放送終了しているため、続編が作られる可能性は低いと考えられています。

ただし、近年は過去の人気少年漫画の再アニメ化やリブート作品が増えており、配信プラットフォームの需要によって復活するケースもあります。『MÄR』も、懐かしアニメの再評価やファンの再燃が起これば、リメイクやスピンオフとして再始動する可能性も完全には否定できません。

アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版は基本的に原作のストーリーに沿っていますが、一部にアニメオリジナルの展開や追加エピソードが含まれています。終盤に関しては原作とは異なる結末を迎えており、完全に同じ流れではありません。

そのため、アニメの続きを漫画で読みたい場合は、原作第10巻以降を読むのが目安です。特にアニメ終盤の展開（キング戦以降）は構成が異なるため、原作後半を最初から通して読むと本来のストーリーをより深く楽しめます。

また、アニメの前半しか見ていない場合でも、原作の1巻から読み直すことで、登場人物の心情や設定の細かい違いを把握できるためおすすめです。

円盤（DVD・BD）の売上

『MÄR-メルヘヴン-』のDVDは2005年から順次リリースされましたが、当時の詳細な売上データ（オリコンの初動枚数や累計販売数）は公表されていません。2000年代中盤はDVDが主流であり、現在のようにBlu-ray BOXで再販されるケースは少なかった時期です。

現時点では、公式・業界筋を含め「円盤の総売上」や「ランキングデータ」は確認できず、記録が残っているのは一部の中古市場や再販履歴のみです。
そのため、商業的な意味での「円盤売上による評価」は不明ですが、当時の長期放送（全102話）と玩具・グッズ展開を考慮すると、一定の人気を維持していたと見られます。

原作のストック状況

原作漫画『MÄR』はすでに完結済みで、連載期間は2003年から2006年まで。単行本全15巻が小学館より刊行されています。
したがって、未アニメ化のストック（原作未消化部分）は存在しません。

また、2006年には続編的スピンオフ作品『MÄRΩ（メルオメガ）』が連載されました。こちらは別の主人公・カイを中心とした物語で、原作の世界観を引き継ぎつつ、新たなアームバトルが展開されます。この作品は全4巻で完結しています。

原作の売上・発行部数

『MÄR』の単行本累計発行部数はおよそ900万部とされています。
これは週刊少年サンデー作品の中でも高い部類に入り、『烈火の炎』に続くヒット作として評価されました。特に小中学生を中心に人気を集め、連載当時は「武器がアクセサリーになる」という設定やキャラクターデザインの魅力が話題を呼びました。

アニメと原作の違い

1. 構成・展開の違い
   アニメは放送期間が長く、原作を引き延ばす形で中盤以降にオリジナルエピソードを挿入しています。そのため、原作では描かれなかったキャラクターの組み合わせやサブエピソードが登場します。

2. 終盤の展開
   原作では物語がよりダークな方向へ進み、ギンタとチェス軍の最終決戦が描かれますが、アニメ版では放送時間帯の影響もあり、暴力的な描写や悲劇的要素が抑えられ、明るい結末に変更されています。

3. キャラクターの扱い
   一部キャラクター（例：ナナシ、ベル、アランなど）の出番や関係性がアニメで強化されており、ファン層の人気に合わせて脚色が行われています。

4. 演出・トーンの差
   原作は少年誌ながらシリアスな戦闘描写も多く、アニメでは全年齢層を意識したマイルドなトーンが維持されています。

作者の他の作品

作者の安西信行は、90年代から2000年代にかけて週刊少年サンデーの看板作家として活躍しました。代表作には以下があります。

• 烈火の炎（れっかのほのお）
  1995年〜2002年に連載された大人気バトル漫画。忍術と“炎”をテーマにした熱血バトルストーリーで、アニメ化もされています。全33巻。

• MÄRΩ（メルオメガ）
  『MÄR』の世界観を引き継ぐ続編的スピンオフ。新たな主人公とアーム（魔具）によるバトルを描いた作品。全4巻。

• MiXiM♀12（ミクシムじゅうに）
  2008年〜2011年連載。星の力を持つ少年少女たちが世界を救う物語で、神話や恋愛要素を含む。全12巻。

類似のおすすめ作品

『MÄR』が好きな人におすすめの類似作品をジャンル別に挙げます。

1. 王道バトル系

   • 『烈火の炎』（同作者）

   • 『シャーマンキング』（武井宏之）

   • 『NARUTO』（岸本斉史）

   • 『BLEACH』（久保帯人）

2. 異世界ファンタジー系

   • 『RAVE』（真島ヒロ）

   • 『ブラッククローバー』（田畠裕基）

   • 『ダイの大冒険』（三条陸・稲田浩司）

3. アクセサリーや道具を用いた戦闘系

   • 『金色のガッシュ!!』（雷句誠）

   • 『ドラゴンドライブ』（佐倉準）

これらの作品も「仲間との冒険」「成長」「バトルでの信念」といった少年漫画の王道要素を強く共有しています。

まとめ

『MÄR（メル）』は、安西信行による異世界バトルファンタジーで、2000年代を代表する少年サンデー作品のひとつです。
原作は全15巻で完結し、アニメは全102話という長期放送を果たしました。発行部数は約900万部を超え、当時のサンデーを支えた人気作でもあります。

アニメ版は原作をベースにしつつも独自展開を交えた構成となっており、より原作に忠実なストーリーを求めるなら漫画の後半（10巻以降）を読むのがおすすめです。

第2期や続編の予定は今のところありませんが、リメイク需要の高まりによって再び脚光を浴びる可能性は十分にあります。
少年漫画らしい友情・成長・冒険の三拍子が揃った本作は、今でも根強いファンを持つ名作ファンタジーといえるでしょう。