『じいさんばあさん若返る』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

作品概要

『じいさんばあさん若返る』は、新挑限による漫画作品です。2019年10月26日から作者のSNS（Twitterやpixivなど）で連載が始まり、のちにKADOKAWAのウェブコミックサイトなどでも展開されました。2024年6月15日に原作は完結を迎えています。

物語の舞台は青森県。長年リンゴ農家を営んできた老夫婦・正蔵とイネが、ある日突然「若返ってしまう」という出来事から始まります。若返った二人は、若い外見を取り戻しながらも中身はしっかりと“じいさん・ばあさん”のまま。お互いへの深い愛情と絆を抱えたまま、再び青春のような日々を過ごしていく姿が描かれます。

テーマは「老後」「夫婦愛」「家族」「田舎暮らし」といった温かみのあるもので、ギャグと感動がバランスよく交じり合う作品です。老夫婦という設定ながら、日常の小さな幸せを丁寧に描いたことで幅広い世代に支持され、SNS上で大きな話題となりました。

2024年4月からはテレビアニメ版が放送され、全11話で構成。美しい風景描写と柔らかな作画、そして声優陣の温かな演技が高く評価されました。

2期・続編の可能性

現時点ではアニメ第2期の公式発表はありません。アニメ第1期は全11話で放送を終えており、原作漫画も完結しています。一般的に、続編制作の可能性は「原作ストック」「円盤や配信の売上」「話題性」などが判断材料になりますが、この作品の場合、原作が完結しているためストックがなく、新規ストーリーを作るにはオリジナル脚本が必要になります。

円盤売上も大ヒット級ではなく、ファン層も比較的落ち着いた年齢層中心のため、ビジネス的な続編展開はやや厳しいと見られています。ただし、ファンの熱量が高く、SNS上では「もっと二人の物語を見たい」という声が根強いため、特別編やOVAなどの短編制作が行われる可能性は残されています。

結論として、2期の可能性は「低め」ですが、完全にゼロではありません。今後の再評価や配信人気の動向次第で、新たな展開が生まれる余地はあります。

アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版は全11話で、原作のほぼ終盤まで描かれています。正確な対応は巻ごとに異なりますが、おおむね原作7巻あたりまでをカバーしているとされます。

そのため、アニメの続きが気になる場合は、原作8巻（最終巻）から読むと、アニメでは描かれなかったエピソードや結末部分を楽しむことができます。
ただし、原作は1話ごとに短く、テンポよく進む構成のため、アニメを観た後でも最初から読み返すと、新たな発見や心情描写の違いが感じられるでしょう。

円盤（Blu-ray／DVD）の売上

アニメの円盤（Blu-ray・DVD）について、具体的な枚数は公表されていませんが、初動では約500枚前後と推定されています。深夜アニメとしては中堅以下の数字であり、円盤売上としては続編制作を促すほどの強い結果ではないと考えられます。

ただし、本作は「配信視聴数」「SNSでの話題性」が高く、円盤以外の形で人気を得ている点も特徴的です。視聴者層が若年層ではなく、比較的年齢の高い層やファミリー層であるため、Blu-ray購入よりも配信での視聴が中心となっています。

原作のストック・売上・発行部数

原作漫画は全8巻で完結済み。ストックは存在しません。つまり、アニメ第2期を制作する場合は、オリジナル脚本を用いる必要があります。

売上・発行部数については、シリーズ累計で100万部を突破。その後、電子版を含めると150万部を超えると発表されています。1巻あたりの平均売上は約4～5万部とされ、青年誌系の恋愛・コメディジャンルとしては十分なヒット規模です。

連載当初から口コミとSNSでの拡散によりファンが増え、書店でも「夫婦で読める漫画」として注目されました。完結巻発売時には、全国の書店で特設コーナーが組まれるなど、作品としての人気は安定しています。

アニメと原作の違い

アニメ版は、原作の温かな雰囲気を丁寧に再現しながらも、演出面ではテンポを重視しています。そのため、アニメでは一部の細かな描写や脇役のエピソードが省略されています。

また、アニメは音楽・声・動きによる感情表現が加わるため、原作よりも感動的なシーンの印象が強調されています。一方、原作では登場人物たちの心の機微がじっくりと描かれ、特にイネの内面描写や農村の四季の描写がより繊細です。

ラストシーンの表現も若干異なり、アニメは「二人の未来を示唆する」柔らかな終わり方に対し、原作はもう少し現実的で静かな余韻を残す結末となっています。どちらも作品のテーマである「夫婦の絆」「共に生きる幸せ」をしっかりと描いています。

作者・新挑限の他作品

新挑限は本作で広く知られるようになった漫画家です。ほのぼのとした日常や家族をテーマにした短編作品をSNSなどで公開しており、優しいタッチと繊細な感情表現が特徴です。『じいさんばあさん若返る』以外の商業連載作は現時点では多くありませんが、SNSでは新作の読み切りやキャラクターイラストなどを頻繁に発表しています。
本作の成功を受け、今後は同系統の“ヒューマンドラマ×日常コメディ”作品を手掛ける可能性もあります。

類似のおすすめ作品

『じいさんばあさん若返る』のように、温かい人間ドラマや日常を描いた作品として、以下のような作品が挙げられます。

• ばらかもん：地方の島を舞台に、若い書道家が人々と触れ合いながら成長していく物語。

• のんのんびより：田舎の小学生たちのゆるやかな日常を描く癒やし系アニメ。

• スロウスタート：少し不器用な少女たちの日常を優しく描く。

• たくのみ。：大人の女性たちの晩酌と日常をコミカルに描いた短編系コメディ。

• 甘々と稲妻：シングルファーザーと娘、料理を通じた家族愛がテーマ。

これらは雰囲気やメッセージ性の面で近く、「穏やかさ」「家族」「優しい世界観」を好む人におすすめです。

まとめ

『じいさんばあさん若返る』は、老夫婦が若返るという奇跡を通じて、夫婦の愛情・家族の絆・老いと人生の豊かさを描いた温かい作品です。原作は完結済みであり、アニメもきれいに区切りを迎えています。

発行部数150万部という確かな実績を持ち、日常とファンタジーのバランスの取れた作風で多くの読者に愛されました。
2期の可能性は現時点では低いものの、根強い人気が続けば、特別編や続編アニメが制作される可能性もあります。

アニメをきっかけに本作を知った人は、ぜひ原作8巻を手に取り、二人の穏やかな日々の“その後”を読んでみてください。年齢を超えた愛情と人生の深みを、静かに、しかし確かに感じさせてくれる一作です