『ワールドダイスター』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

2期・続編の可能性

『ワールドダイスター』のアニメ2期は、2025年10月時点で公式発表はありません。ファンからは「物語がまだ完結していない」「他劇団の話を見たい」といった期待の声が多くありますが、現状では続編制作が進行中という情報は出ていません。

続編の可能性を考えるうえで重要な要素は、円盤（Blu-ray）の売上、配信人気、そして原作展開の状況です。本作の場合、アニメ放送後にスマートフォンゲームやイベント展開が続いており、「完全に終了したプロジェクト」ではありません。ただし、円盤売上やグッズ展開の規模を見ると、アニメ単体で2期を制作できるほどの採算ラインには達していないと推測されます。

また、メディアミックス作品としては「ゲームアプリが主軸」となっており、アニメが一つの宣伝的役割を担っていた可能性も高いです。そのため、アニメ第2期という形ではなく、ゲーム側で新章ストーリーを展開したり、舞台・朗読劇など別形態で物語が広がる可能性のほうが現実的です。

アニメの続きはどこから読めばいいか

『ワールドダイスター』のアニメは、劇団「シリウス」を中心とした物語で、鳳ここなの成長譚として一区切りを迎えます。
アニメの続きや補完エピソードを楽しむには、以下の順番で追うのが最適です。

1. コミカライズ版『ワールドダイスター アンコール！』
   アニメと同じ世界を舞台に、登場人物たちの内面や関係性がより丁寧に描かれています。アニメを見たあとに読むことで、舞台裏での想いや葛藤が理解しやすくなります。全2巻完結。

2. ゲームアプリ『夢のステラリウム（ユメステ）』
   アニメでは描かれなかった他の劇団、「銀河座」「劇団電姫」「Eden」などの物語が登場。アニメと同時期の時間軸から派生したストーリーや、登場人物の新たな姿が語られます。プレイヤーが劇団の一員として成長を見守る構成になっており、実質的に「アニメのその後」を補完する内容となっています。

したがって、「アニメの続きが見たい」という場合は、ゲーム版が最も適しています。アニメとは別の劇団やキャラクターを通じて、ワールドダイスターの世界観がより広がっていきます。

円盤（DVD・BD）の売上

Blu-ray第1巻の初動売上は約700枚、第2巻は約400枚前後と推定されています。アニメ業界では、1巻あたり5,000枚を超えると「ヒット」、1,000枚以下は「採算ラインを下回る」とされており、『ワールドダイスター』は残念ながら後者に該当します。

円盤の売上が低迷した理由としては、

• 放送当時に競合作品が多かったこと

• テーマが“演劇”というニッチな題材であること

• メディアミックスの主軸がゲームにシフトしていたこと
  などが挙げられます。

この売上規模では、アニメ制作委員会が2期を判断するのは難しいと考えられます。円盤だけでなく、配信・グッズ・イベントの収益も含めた総合的な人気が必要ですが、現状では2期の可能性は高くありません。

原作のストック状況

『ワールドダイスター アンコール！』は全2巻で完結済み。漫画としての原作ストックは存在していません。また、アニメ版も12話で1つの物語が完結しており、続きを描くための「未消化エピソード」もほぼ残っていません。

ただし、スマートフォンゲーム『夢のステラリウム』は継続的にアップデートされており、新キャラクターや新劇団のエピソードが定期的に追加されています。したがって、ストーリーの“原作ストック”はアニメや漫画にはなく、ゲーム内で更新されている形です。

原作の売上・発行部数

漫画版の正確な累計発行部数は公表されていませんが、一般書店での販売ランキングから見ると、ライトノベルやコミカライズとしては比較的控えめな部数と推定されています。初動売上は約1万部以下と見られており、重版情報も確認されていません。

一方で、ゲーム版はアプリストアで一定の評価を得ており、リリース初期には好調なダウンロード数を記録しました。ただし長期的な人気維持は難しく、2024年後半以降はやや落ち着いた運営状況となっています。

アニメと原作の違い

アニメは“鳳ここな”という1人の少女を軸に据え、劇団「シリウス」での入団からデビュー、仲間との競演、そして「演じることの意味」を描いた成長物語です。12話で完結するため、テンポよく構成されており、演劇のステージ演出もアニメならではの迫力があります。

一方、コミカライズではここなの視点に加え、他の団員たちの心情描写がより繊細に描かれており、会話や心の動きが丁寧に補足されています。
ゲーム版ではさらに世界が広がり、他劇団のメンバーが登場し、それぞれの夢や葛藤を描いています。特に「センス」と呼ばれる能力の解釈や舞台表現の幅が大きく、ゲームならではのストーリー展開になっています。

つまり、アニメ＝王道ドラマ、漫画＝心理補完、ゲーム＝世界拡張という構成です。

作者・クリエイターの他の作品

原案：タカヒロ
代表作には『アカメが斬る！』『結城友奈は勇者である』『魔都精兵のスレイブ』などがあり、どれも“少女たちの戦いや成長”を軸にした作品です。『ワールドダイスター』でも、タカヒロらしい「少女の努力と信念」「仲間との関係性」が物語の根底に流れています。

キャラクター原案：Mika Pikazo
ポップで鮮やかな色彩感覚と、キャラクターの存在感を強調するデザインで知られています。Vtuberのデザインやライトノベルの挿絵なども多く手掛けており、『ワールドダイスター』でも演劇の華やかさと個性をうまく引き出しています。

類似のおすすめ作品

『ワールドダイスター』のように、舞台・演劇・アイドル活動を通じて少女たちが成長する作品として、以下のようなアニメがおすすめです。

• 少女☆歌劇レヴュースタァライト
  舞台演劇と戦いを融合させた構成で、演出やテーマ性が非常に近い。演劇×青春という点では最も似た作品。

• Wake Up, Girls!
  地方アイドルの成長物語。舞台やステージを通じて夢を追う姿が『ワールドダイスター』に通じる。

• ハナヤマタ
  「ヨサコイ」を通して少女たちが輝きを取り戻していく群像劇。演技や表現の楽しさを描く点が共通。

• Revue Starlight THE LIVE（舞台版）
  演劇×ライブ要素を組み合わせた舞台シリーズで、実際の舞台とアニメの融合という意味でも類似しています。

まとめ

『ワールドダイスター』は、演劇という珍しい題材を中心に、少女たちが夢に向かって成長する姿を描いた意欲的なメディアミックス作品です。
アニメ、漫画、ゲームの三方向から展開された壮大なプロジェクトでしたが、円盤や原作売上の面では商業的に苦戦しており、アニメ第2期の実現は難しい状況です。

しかし、ゲーム版のストーリー更新やキャラクター展開は継続しており、世界観そのものはまだ生きています。
アニメの続きや拡張ストーリーを体験したい場合は、スマートフォンゲーム『夢のステラリウム』が最もおすすめです。

演劇をテーマにしたアニメとしては非常に完成度が高く、映像演出・音楽・キャラクターデザインのクオリティはいずれも優秀。
“舞台で輝く少女たちの物語”が好きな人にとって、『ワールドダイスター』は一度は観ておきたい佳作といえるでしょう。