『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

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2期・続編の可能性

アニメ第1期は2025年7月から9月にかけて放送され、原作の中盤にあたる主要なイベントまでを描いた。放送終了後の公式SNSおよび関連インタビューでは、続編制作に前向きなコメントが出ており、「制作決定」の告知も示唆されている。
視聴者の評価も高く、SNSや海外配信サイトでは「百合アニメの新しいスタンダード」として注目された。
円盤や配信成績、そして原作ストックの量を考慮すると、続編の制作可能性はかなり高い。
加えて、アニメ化以降に原作売上が伸びていることから、出版社・制作委員会ともに続編を望む動きが強いとみられる。もし制作が実現するなら、放送時期は2026年中盤〜2027年頃が目安と考えられる。

アニメの続きはどこから読めばいい

アニメ1期では、原作小説の第1巻から第3巻前半までのエピソードが中心に描かれた。
そのため、アニメ最終話の直後の物語を知りたい場合は、原作第3巻の中盤以降から読み始めるとスムーズである。
アニメでは一部エピソードの順序が入れ替えられたり、キャラクターの心理描写が省略された部分があるため、原作を読むことで細かな心情の変化や伏線をより深く理解できる。
また、アニメで描かれなかった“れな子と瑠璃の関係の進展”や、サブキャラクターたちの恋模様も原作では丁寧に掘り下げられている。
コミカライズ版（むっしゅ作画）は、原作よりもコメディ色が強く、アニメとは異なる解釈も見られるため、並行して読むとより世界観が広がる。

円盤（Blu-ray／DVD）の売上

アニメ円盤の初動売上は、1巻あたり約1,700枚前後と報告されている。
百合・青春ラブコメ系としては平均的な数字で、近年の円盤市場縮小を考慮すると悪くない結果といえる。
また、配信・グッズ・イベントチケット優先販売などの副次的収益が好調で、特に海外での視聴ランキングも高かった。
このように、総合的な収益バランスでは十分に成功した部類に入る。
現在のアニメ制作は円盤よりも配信収益が重視されているため、Blu-rayの枚数だけで続編の有無を判断するのは難しいが、わたなれの場合は商業的に合格点を超えているとみられる。

原作のストック状況

原作小説はすでに第7巻（本編）＋短編集1冊が刊行されており、アニメ1期で描かれた範囲はその半分程度にとどまる。
つまり、まだ3〜4巻分のストックが存在しており、2期（全12話前後）を制作するには十分な分量である。
さらに、著者のみかみてれんは定期的に新刊を発表しており、シリーズが現在も継続中である。
ストック面での不安はなく、むしろ2期を機に新展開を描く余地を残している点が強みといえる。
また、スピンオフエピソードや短編が雑誌や電子書籍で公開されており、これらをOVAや特典映像として映像化する可能性もある。

原作の売上・発行部数

シリーズ累計発行部数は**約80万部（電子書籍含む）**を突破している。
アニメ化発表以前の時点では20〜30万部規模だったが、アニメ放送後に新規読者が急増し、特に女性読者層の比率が高い点が特徴的。
ライトノベル市場全体の中でも、百合ジャンルでこの数字を記録するのは極めて稀で、作品の人気と話題性の高さがうかがえる。
また、国内だけでなく海外翻訳版（英語・中国語など）も出版されており、海外百合ファンからの評価も高い。
電子書籍プラットフォームでは、恋愛・百合部門のランキング上位を継続的に維持している。

アニメと原作の違い

アニメ版では構成とテンポが調整されており、原作の中でも特に感情の起伏が強いエピソードを中心に再構築されている。
具体的な違いとしては以下のような点が挙げられる。

心理描写の密度
　原作ではれな子の自己肯定感の低さや、瑠璃の恋心への葛藤など、モノローグ中心で非常に繊細に描かれている。アニメでは映像演出に置き換えられたため、心の声よりも表情・沈黙・演技で魅せる構成となった。
テンポと構成
　アニメは1クール構成のため、サブキャラのエピソードや日常パートの一部を省略している。これにより物語の主軸である“れな子と瑠璃の関係”に焦点が絞られ、ドラマ性が高まっている。
結末の演出
　原作ではゆるやかに関係が進むのに対し、アニメではやや明確な“恋の決意”が描かれ、続編に繋がる余韻を残す形で終わっている。

結果として、アニメは原作の精神を尊重しつつも、映像表現ならではの新しい感情の見せ方に挑戦した作品となっている。

作者・みかみてれんの他の作品

みかみてれんは、ライトノベル・百合小説を中心に活動する作家で、繊細な心情描写と自然な会話文に定評がある。
代表作には以下のような作品がある。

『きみが死ぬまで恋をしたい』：中世風の世界を舞台にしたシリアス百合作品。
『晴れ晴れ日和』：学園を舞台にした青春百合。
『百合は好きでも、あんたのことは好きじゃない』：人間関係の歪みを描く現代ドラマ風作品。

いずれも共通して「好き」という感情の不安定さを描いており、『わたなれ』でも同じテーマがよりポップで明るい形で展開されている。
文章のテンポが軽快でありながら、感情表現の深みを損なわないバランス感覚が作者の最大の魅力である。

類似のおすすめ作品

『わたなれ』が好きな人におすすめの、恋愛・百合・学園系作品をいくつか挙げる。

『やがて君になる』：恋の定義を問う内省的な百合作品。
『安達としまむら』：日常に潜む恋心と友情を穏やかに描く。
『リリィ・リリィ・ラ・ラ・ランド』：感情表現豊かな演劇×百合ドラマ。
『神無き世界のカミサマ活動』：異なるテーマながら、対照的なキャラ構成が共通。
『スローループ』：家族愛や絆を優しく描く日常系。

いずれも“好きになること”の戸惑いや成長を軸にしており、『わたなれ』の読後感と親和性が高い。

まとめ

『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!（※ムリじゃなかった!?）』は、百合ジャンルに新風を吹き込んだ青春ラブコメの傑作である。
アニメ1期は高い完成度と共感度で注目を集め、続編制作も期待されている。
原作のストックも十分にあり、発行部数・ファン人気ともに上昇傾向。
アニメと原作の違いを楽しむもよし、原作でキャラの心理を掘り下げるもよし。
「恋なんてムリ」と思っていた少女が“恋に落ちる”までの過程を、リアルで丁寧に描いた本作は、今後も長く語り継がれていくであろう。