『私がモテてどうすんだ』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

2期・続編の可能性

現時点で『私がモテてどうすんだ』のアニメ第2期制作は正式に発表されていません。
続編の可能性が低いとされる理由としては、以下の点が挙げられます。

1. 円盤（Blu-ray・DVD）の売上が伸びなかった
   　アニメ業界では円盤の初動売上が重要な指標とされています。本作の場合、1巻あたりの販売枚数は2000枚前後と推定され、ヒット作と比べると控えめな数字でした。一般的に2期が企画されるラインは5000枚前後が目安とされるため、興行的には続編の判断材料に至らなかったと考えられます。

2. 放送後の話題性・タイミング
   　アニメ放送当時は人気を集めたものの、放送終了後に大規模なメディア展開や新作イベントなどが行われず、長期的な再燃の兆しも見られませんでした。

3. 原作完結済み
   　原作漫画はすでに完結しており、アニメ化されていないエピソードは存在するものの、時間が経過しているため制作再開の可能性はやや低いと見られています。

以上の要素から、現状では2期制作の可能性は低いと言わざるを得ません。

アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版は原作漫画の第1巻から第9巻あたりまでの内容を中心に構成されています。
最終話は原作中盤のエピソードをベースにしつつ、アニメ独自の締め方を採用しているため、続きを原作で読む場合は第10巻から読むのが自然です。

漫画版ではアニメで省略されたサブエピソードや、キャラクターの関係がより深掘りされている部分が多く、花依の恋愛の行方や彼女自身の成長がより丁寧に描かれています。アニメで描かれなかった終盤の展開や後日談を楽しみたい場合は、10巻以降を読むことで完全な結末までたどり着けます。

円盤の売上（DVD・BD）

『私がモテてどうすんだ』の円盤売上は、当時のデータによると初動平均で約2000枚前後とされています。
2016年当時のアニメ市場では、続編が制作されるボーダーラインが5000枚といわれていたため、この売上水準では続編の決定には届きませんでした。
また、女性向け作品としてはグッズ展開やイベント人気が一定数あったものの、円盤売上が全体の採算を補うほどではなく、収益面では限定的だったと考えられます。

原作のストック状況

原作漫画『私がモテてどうすんだ』は全14巻で完結済みです。
アニメ放送時点では原作が連載中だったため、アニメ制作側には十分なストックがありました。
しかし現在は物語が完結しており、原作エピソードを元にした新作を制作する場合は「再構成」や「リメイク」のような形になる可能性が高いです。
なお、原作の最終巻では花依の恋の結末が描かれ、全体としてきれいに締めくくられています。そのため、アニメが未完であっても、原作を読むことで物語を最後まで楽しむことができます。

原作の売上・発行部数

講談社の公式発表などによると、シリーズ累計発行部数は300万部を突破しています。
少女漫画としては十分にヒットした部類であり、当時の別冊フレンド連載作の中でも高い人気を誇りました。
単行本の売上だけでなく、ドラマCDや実写映画化（2020年公開）などメディア展開も活発に行われたことで、幅広い層に知られる作品となりました。
特に実写映画版では、アニメ放送終了後も作品名が再注目され、再評価のきっかけとなりました。

アニメと原作の違い

アニメ版と原作漫画にはいくつかの違いがあります。

1. エピソードの取捨選択
   　アニメでは原作の中でも人気の高いイベント回（文化祭やハロウィン回など）を中心に構成されており、一部のサブエピソードは省略されています。
   　また、アニメオリジナルのシーンや演出が追加されており、コメディ要素を強調したテンポの良い展開が特徴です。

2. キャラクター描写の深さ
   　原作では登場人物の内面描写や心情の変化がより細かく描かれています。特に花依の「腐女子としての自分」と「恋愛する女性としての自分」の間での葛藤は、アニメよりも原作で丁寧に表現されています。

3. 結末の描かれ方
   　アニメは原作の途中までを描いて終わる構成のため、恋愛関係の結末までは描かれていません。原作では明確にどのキャラと結ばれるかが示されており、物語としての完結感は漫画でしか味わえません。

作者・ぢゅん子の他の作品

作者のぢゅん子は、『私がモテてどうすんだ』以前からBLジャンルで活動していた作家です。
代表作としては、同じく腐女子的なユーモアを交えた作品や短編集などがあり、独特のテンションとギャグセンスで多くの支持を得ています。
ぢゅん子の作風は「キャラクター同士の距離感の描き方」「自虐と愛情のバランス」が特徴で、コメディでありながら読後に温かさを残す点が魅力です。
本作以降も、BL誌や少女誌を問わず活動を続けており、幅広いジャンルでの筆致が評価されています。

類似のおすすめ作品

『私がモテてどうすんだ』のように、逆ハーレム要素やギャグを取り入れた恋愛コメディが好きな方には、以下の作品もおすすめです。

• 桜蘭高校ホスト部
  　美形男子たちに囲まれた少女が巻き起こすドタバタ恋愛劇。ギャグと恋愛のバランスが近く、テンポ感も似ています。

• 会長はメイド様！
  　強気なヒロインとツンデレ男子のラブコメ。学園コメディの構成が共通しており、キャラクターの掛け合いが楽しい作品。

• 月刊少女野崎くん
  　少女漫画的な演出をパロディ化したギャグ寄り作品。腐女子的ネタも多く、『私モテ』ファンには共感度が高いです。

• 恋と嘘
  　ややシリアス寄りですが、恋愛の駆け引きや複数キャラの感情の交差を描く点で共通します。

これらの作品はいずれも登場人物の掛け合いの妙が魅力で、テンションの高さと恋愛要素の混ざり方が『私がモテてどうすんだ』に通じています。

まとめ

『私がモテてどうすんだ』は、腐女子ヒロインというユニークな設定で一躍人気を博した恋愛コメディです。
アニメ1期は原作中盤までを描き、テンポの良い構成で多くのファンを獲得しましたが、円盤の売上や制作事情から第2期の可能性は低いとされています。
しかし原作漫画はすでに完結しており、続きを知りたい人は第10巻から読むことで物語のラストまで楽しめます。
発行部数は300万部を超え、実写映画化も果たした人気作であり、今なお根強い支持を集めています。
作者・ぢゅん子の作風である明るくテンポの良いギャグ、キャラクター愛、そして腐女子視点のユーモアが融合した本作は、少女漫画の中でも個性の際立つ名作と言えるでしょう。