『トリニティ・ブラッド』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

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2期・続編の可能性

障壁

1. 作者の死去
   　吉田直は 2004年に亡くなっており、以降本人による続きの執筆ができない点が最大の制約です。

2. 未完という構造
   　ライトノベル版は全12巻（R.A.M.／R.O.M. 各6巻）で刊行されていますが、物語は完結していない状態です。未公開プロットや補足設定は存在しているものの、完全な“続き”を描ける原稿群が十分に残されているわけではありません。

3. 円盤売上・採算性
   　アニメの続編を作るには採算性が重要ですが、円盤売上などの数字は高いとは言えず、投資回収を見込むには厳しい条件と考えられます。

4. 権利・版権関係
   　原作者不在状態での版権管理・作品利用許諾・制作体制整備など、実務的なハードルも高いです。

展望・可能性

こうした制約を前提とすると、正統な意味での アニメ 2期・続編全編 を制作する可能性は非常に低いと見られます。
しかし、以下のような形で “続編に近い” プロジェクトはゼロとは言えません：

• 原作未発表設定や構想メモを元にしたオリジナル補完ストーリー（OVA・スピンオフ形式）

• コミカライズ版で扱われた展開や設定を元にしたアニメ化（漫画準拠の続き）

• 世界観展示・短編アニメなど、断片的な補足アプローチ

ただし、現時点では公式な続編企画について信頼できる情報は出ていないようです。

アニメの続き → 原作から読むならどこから

アニメ版と原作（ライトノベル）は、物語構成・時系列・展開順序に相違があるため、アニメ視聴後に “続き” を原作で読む場合には注意が必要です。

おすすめの読み始め方

• 最初から原作を読む
  　アニメでの改変や省略を補完できるため、R.A.M. → R.O.M. の順で純粋に原作通りに読むのが理解を深めやすい方法です。

• 設定集・補足資料を活用する
  　物語の世界観を補うために、設定資料集・ガイドブック的なものを読むことで、未公開設定や構想が補われ、理解が進みます。

• 漫画版を読む
  　漫画版はライトノベルとは異なる脚色・展開があるものの、ストーリーの補完的役割を果たします。アニメの先、あるいはアニメ未収録分を補う手段として有効です。

結論として、アニメの続きとしての “原作の次” は明確な一本とは言えませんが、原作を最初から追いながら補足資料・漫画を併用するのが安全策です。

円盤（DVD／BD）売上

正確な公式データの一覧は公表されていないようですが、ファン界隈・アニメ売上集計サイトなどの情報をもとに、以下のような推定がなされています。

• 各巻で 1,000～3,000枚程度の売上という見積もりが多く、典型的な規模と言われています。

• 一部の資料には、1巻あたり 1,819枚という数字が挙げられているものがあります。

• また、アニメ売上比較リストの中では “2,204枚” という数値を掲載しているものもありますが、これが全巻合計なのか平均なのかは諸説あります。

• DVD-BOX 形態での販売もされており、複数巻まとめたパッケージ売上も存在しますが、BOX 売上を加えた総数を示す確定的な公開数値は見つかっていません。

これらを総合すると、「中堅～やや低～中規模の円盤売上ライン」を記録した作品という見方が妥当です。

原作ストック状況

原作ライトノベルとしては以下が刊行済みです：

• R.A.M.（Rage Against the Moons）：6巻

• R.O.M.（Reborn on the Mars）：6巻

合計で 12巻が刊行されています。
しかし、物語は未完であり、作者の構想メモや未発表プロット、補足設定などが一部存在するのみで、シリーズを完全に継続できるだけの“完成済原稿ストック”が十分に残っているわけではないと考えられます。
また、設定資料集・ガイド的な書籍には未公開設定や補足世界観情報が収録されており、これらがストックの一部を補う役割を果たしています。

原作の売上・発行部数

原作ライトノベル版の累計発行部数・売上について確定的な数字は少ないですが、以下のような情報があります：

• 一部資料によれば、国内累計発行部数はおおよそ 150万部程度という記述があります。

• 他の資料では、累計発行部数 95万部という数値を挙げるものもあります。

• いずれも出典や根拠がはっきりしない部分が多く、誤差や揺れが存在します。

• いずれにせよ、100万部前後を上限とする範囲での成功作という位置づけが妥当と考えられます。

漫画版（全21巻）について明確な累計発行部数の情報は、少なくとも公的な一次資料上には確認できません。

アニメと原作の違い・改変点

アニメ版と原作（ライトノベル／漫画版）には、以下のような主な相違点があります：

1. 時間軸・順序の改変
   　原作では R.A.M.／R.O.M. の展開は基本的に異なる時間軸で進む構成ですが、アニメではこれらを同一時期に絡ませたり順序を変更したりして融合的に描写しています。

2. キャラクターの生死・扱いの変化
   　原作で退場・死亡するキャラクターがアニメでは存命扱いされたり、逆にアニメで死亡しているキャラクターが原作では生きていたりという違いが存在します。

3. 省略・簡略化
   　原作には背景説明、心理描写、細部設定などの厚みがありますが、アニメでは尺・演出・テンポの都合からいくつかの補完部分や中間展開が省略・整理されています。

4. 挿入・追加シーン
   　アニメでは演出の都合上、原作にはないシーンや演出拡張が追加されることがあります。特に戦闘・アクションシーンでの演出強化・視覚的演出がその典型例です。

5. 設定補完・脚色
   　アニメ側で設定補完や脚色がなされ、原作には直接描かれていない設定が映像版で説明・導入されることがあります。

こうした違いを把握しながら、アニメから原作へ移ることで、「改変された順序」「省略された背景」などを補填し、深い理解を得ることができます。