『シドニアの騎士』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

2期・続編の可能性

『シドニアの騎士』はアニメ第1期（2014年）、第2期「第九惑星戦役」（2015年）が放送され、その後完結編にあたる劇場版『シドニアの騎士 あいつむぐほし』が2021年に公開されました。この劇場版は原作終盤のエピソードをアレンジし、アニメ独自の結末を描いています。

このため、アニメとしては物語は一区切りしており、現時点で新たなアニメシリーズ（続編やスピンオフ）の発表はありません。しかし、弐瓶勉の作品は世界観が共通している部分が多く、ファンの間では「他作品とつながる展開」や「ユニバース化」も期待されています。

◆ アニメの続きはどこから読めばいい？

アニメ2期「第九惑星戦役」は、原作コミックスの第10巻あたりまでの内容をベースに構成されています。
しかし、アニメは部分的に原作と異なる演出・展開をしており、劇場版では完全オリジナルエンディングが用意されています。

そのため、原作コミックスの展開を正確に追いたい場合は、第1巻から読むのがおすすめです。特にアニメと原作で異なる細かい描写や世界設定の補足を楽しみたい方にとっては、原作の最初から読むことが大きな価値を持ちます。

◆ 円盤の売上（DVD・BD）

『シドニアの騎士』のアニメは、3DCGアニメーションの最前線を走った先駆的な作品として話題になりましたが、円盤の売上は突出して高いものではありませんでした。概ね以下のような数字が報告されています。

• 第1期 Blu-ray：各巻平均3,000枚前後

• 第2期 Blu-ray：各巻平均2,000枚前後

一般的に「続編ライン」と言われる5,000枚には届いていませんが、配信収益やグッズ展開、国際的な評価など、別の要素が影響してシリーズが継続されたと考えられます。

◆ 原作のストック状況

原作漫画『シドニアの騎士』は全15巻で完結済みです。よって、アニメのさらなるストックは存在しませんが、劇場版はオリジナル展開の要素が強いため、完全な「原作準拠アニメ」として再構成される可能性もあります。

また、弐瓶勉の次回作『人形の国』とも世界観的なリンクがあるとされており、その方面での新たなアニメ化も将来的に期待されます。

◆ 原作の売上・発行部数

原作『シドニアの騎士』の累計発行部数は約250万部以上とされています。SFというジャンルではややニッチではありますが、その独特の世界観と作画、ストーリーテリングにおいては非常に評価が高く、漫画界でも稀有な存在といえます。

特にアニメ化を機にSFジャンルに新たな読者を呼び込んだ功績は大きく、弐瓶作品の代表作として今なお根強い人気を誇っています。

◆ アニメと原作の違い

『シドニアの騎士』はアニメも非常に完成度が高いのですが、原作と比べると次のような違いがあります：

● キャラクターの掘り下げ

アニメでは時間の制約から一部のキャラクターの背景や心情描写が省略・簡略化されています。原作ではより深く、心理描写や関係性の変化が丁寧に描かれている点が特徴です。

● 展開・構成の違い

アニメ2期以降は、戦闘描写のテンポを重視する関係で、一部のエピソードがカット・再構成されています。劇場版では終盤の展開が原作とは異なる独自のエンディングを迎えたため、原作とは異なる感動を味わえます。

◆ 作者・弐瓶勉の他の作品

弐瓶勉は「ハードSF×ディストピア的世界観」を得意とする作家で、以下の作品が代表作です。

• 『BLAME!（ブラム）』：超構造体「メガストラクチャー」を舞台にしたサイバーパンクSF。Netflixでアニメ映画化もされ話題に。

• 『BIOMEGA』：バイオテクノロジー×ゾンビ的終末世界を描いたSFアクション。

• 『人形の国』：『シドニア』後に描かれた作品。過酷な環境で暮らす人類と謎の機械生命体の闘いを描く。

• 『アバラ』：骨格ベースの異形戦士が登場する近未来SFバトル。短編ながら濃密な描写が魅力。

◆ 類似のおすすめ作品

『シドニアの騎士』を楽しめた方には、以下の作品もおすすめです：

• 『蒼穹のファフナー』：人類滅亡の危機に瀕した少年少女の戦いを描くロボットSF。

• 『エウレカセブン』：哲学的なテーマと空中戦が魅力の青春SF。

• 『ゼーガペイン』：仮想世界と現実の狭間に揺れる戦いを描いた名作ロボットSF。

• 『86―エイティシックス―』：人類から見捨てられた兵士たちの戦いと尊厳を描く重厚なSF。

• 『BLAME!』：弐瓶ファン必見の原点作品。構造物と無機的世界の演出は圧巻。

◆ 電子書籍で読みたくなるおすすめ理由

『シドニアの騎士』の電子書籍版は、以下の理由で特におすすめです：

• 高精細な描写：弐瓶作品は緻密な背景描写が魅力。スマホやタブレットでの拡大表示が非常に有効。

• モノクロ演出の美しさ：電子版はページ劣化がないため、モノクロのコントラストが際立ちやすく没入感が強い。

• 一気読みとの相性抜群：重厚なSFストーリーは連続読破に向いており、電子書籍の巻まとめ買いでテンポよく楽しめる。

• セール対象になる頻度が高い：定期的に全巻セットのセールや1巻無料などが実施されるため、導入のハードルが低い。

◆ まとめ

『シドニアの騎士』は、重厚な世界観と緻密な設定、そして迫力ある戦闘描写で多くのSFファンを魅了してきました。アニメは一通り完結しているものの、原作ではさらに深く物語を堪能できます。

もしアニメを見て「もう少し掘り下げたい」と感じたのであれば、原作漫画は絶対におすすめです。そして、スマートフォンやタブレットでの電子書籍なら、弐瓶勉の独特な画風をより魅力的に感じられるでしょう。

今後、作者の次回作や世界観の拡張があれば、再び『シドニア』が脚光を浴びる日も遠くないかもしれません。SFの真髄を味わいたい方にとって、『シドニアの騎士』はまさに必読の一作です。