『歴史に残る悪女になるぞ』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

1. 作品概要

『歴史に残る悪女になるぞ』は、大木戸いずみによる人気ライトノベル作品で、イラストは早瀬ジュンが担当しています。2019年より「ビーズログ文庫」から刊行され、同時にコミカライズ版も展開されています。
「悪役令嬢」転生ジャンルの中でも、主人公の強い意志と前向きさ、そして溺愛系ロマンスが融合した作品として注目を集めました。

物語の主人公・アリシアは、前世の記憶を持ちながら転生した令嬢。前世でプレイしていた乙女ゲームの中で“悪役令嬢”として破滅する運命にあることを知りつつ、「どうせ悪女になるなら、歴史に名を残すほどの悪女になってやる！」と決意します。
この“自ら悪女を演じる”という前向きな開き直りが本作の最大の魅力であり、彼女の生き様は周囲の人々、そして攻略対象である王子にさえ大きな影響を与えていきます。

アニメは2024年10月に放送され、コミカルかつドラマチックな演出で人気を博しました。作画のクオリティやキャラクター描写も好評で、放送直後からSNSなどで話題となりました。

2. 2期・続編の可能性

2025年10月時点で、アニメ第2期の正式な制作発表は行われていません。
しかし、いくつかの要素から「続編が制作される可能性は十分にある」と推測されています。

まず、原作のストックが豊富である点です。小説はすでに8巻まで刊行されており、アニメ1期で消化した範囲はおおよそ2～3巻程度とされています。物語の続きを描く素材は十分に存在しています。

次に、放送時の反響です。放送期間中、SNS上では「アリシアの生き方が爽快」「悪役令嬢ものの中でもテンポが良い」といった好意的な意見が多数あり、動画配信サイトでも一定の視聴数を記録しました。

一方で、アニメ円盤（Blu-ray・DVD）の売上が伸び悩んでいるという点はマイナス材料です。円盤の初動販売数はおよそ150枚前後とされ、一般的に続編が検討される目安（3,000枚～5,000枚）には届いていません。
ただし、近年では円盤よりも配信収益やグッズ売上、海外配信契約などが重視される傾向があり、ストリーミングでの人気があれば続編制作は十分あり得ます。

以上の要素を総合すると、「2期の可能性はやや高いが、公式発表待ち」という状態にあります。

3. アニメの続きはどこから読めばいい？

アニメ版は、原作小説2～3巻付近までの内容をアレンジして構成されています。
そのため、アニメの続きが気になる人は 原作小説3巻 から読むのが最も自然です。

また、漫画（コミカライズ版）は小説の展開を忠実に追っており、アニメ終了時点は漫画版では 第5巻あたりに相当します。
漫画の方は表情や感情表現がより繊細に描かれているため、アニメから入った読者にもおすすめです。

4. 円盤（Blu-ray・DVD）の売上

アニメの円盤売上は、業界的には続編制作の大きな判断材料とされます。
『歴史に残る悪女になるぞ』の円盤初動は約150枚と報告されており、同時期に放送された人気作と比べるとやや厳しい数字です。
ただし、作品の知名度は確実に広がっており、書店でのフェアやオンラインショップでのキャンペーンによって原作本の売上が伸びたとも言われています。

円盤の売上は控えめでも、原作小説や漫画の販売増加、グッズ展開、配信視聴数などで総合的に利益が出ていれば、2期の制作判断が下されるケースもあります。

5. 原作のストック状況

本作は小説・漫画の両方が順調に刊行されています。

• 小説版は2019年8月より発売開始、2025年現在で 第8巻 まで刊行。

• 漫画版は2020年より連載が始まり、2025年時点で 第6巻 まで発売中。

アニメ第1期は小説2～3巻を消化しているため、物語としてはまだ半分以上が残っています。
続編を制作するには十分なストックがあると言えるでしょう。

6. 原作の売上・発行部数

『歴史に残る悪女になるぞ』は、2024年9月時点で シリーズ累計140万部 を突破しました。
ライトノベル作品としては上位に入る人気であり、特に女性読者層を中心に高い支持を得ています。

原作1～3巻の頃は「悪役令嬢×転生モノ」のブーム初期に登場したため、口コミで徐々に注目が高まりました。アニメ化発表後には増刷も行われ、書店ランキングでも上位に入るほどの人気を見せています。

7. アニメと原作の違い

アニメ版では全体を1クールに収めるため、テンポ良く進行するよう一部のシーンやエピソードが再構成されています。
特に、アリシアと王子セドリックの関係性の深まりが原作よりも早く描かれており、視聴者が感情移入しやすいような展開になっています。

また、原作ではアリシアの内面描写がより細かく描かれ、彼女が「悪女」を演じながらも実は正義感と誇りを持って行動していることが丁寧に語られています。
一方アニメでは、ビジュアル表現や声優の演技によってコミカルで華やかな印象を強めています。

そのため、アニメと原作は「テンポ重視の映像版」「心理描写重視の原作版」といった補完関係にあります。

8. 作者・大木戸いずみについて

作者の大木戸いずみは、ライトノベル作家として本作が代表作です。
彼女の作品の特徴は、登場人物の感情や成長過程を重視しつつ、ユーモアと恋愛要素を絶妙に織り交ぜる点にあります。
「悪役令嬢」という定番の題材を扱いながらも、アリシアの前向きで芯のある姿勢によって独自の物語性を確立しました。

今後の活動についても、ファンの間では「新作を出してほしい」「スピンオフを読みたい」という声が多く、作家としての評価は高まっています。

9. 類似のおすすめ作品

『歴史に残る悪女になるぞ』が好きな人におすすめの類似作品をいくつか紹介します。

• 『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』
  破滅エンド回避を目指す悪役令嬢が、魔王と恋に落ちる物語。溺愛系の展開が本作に近い。

• 『わたしの幸せな結婚』
  一見悲劇的な立場の女性が、誠実な愛情によって救われていく物語。内面描写が丁寧で共通点が多い。

• 『転生したら悪役令嬢だったので、旦那様を溺愛することにしました』
  タイトル通りの溺愛路線。主人公の芯の強さがアリシアと重なる。

• 『公爵令嬢の嗜み』
  貴族社会や政略要素を含む、知略系悪役令嬢もの。アリシアの知的側面が好きな人におすすめ。

10. まとめ

『歴史に残る悪女になるぞ』は、「悪役令嬢」ジャンルの中でも特にポジティブなエネルギーを持った作品です。
主人公アリシアは、悪女としての運命を逆手に取り、自らの信念と知恵で周囲を動かしていきます。その姿は、単なるラブストーリーにとどまらず「自分らしく生きる強さ」を描いた物語として共感を呼びました。

アニメ第2期はまだ未定ですが、原作のストック・人気・配信での支持を考えれば、続編が制作される可能性は十分にあります。
アニメを視聴した人は、ぜひ原作小説3巻から続きを読み、アリシアたちのさらなる成長と恋の行方を見届けてみてください。

この作品は、悪女という言葉に隠れた「誇り高い生き方」を描く、唯一無二の転生ファンタジーです。