『おとなの防具屋さん』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

『おとなの防具屋さん』概要

『おとなの防具屋さん』（おとなのぼうぐやさん）は、斐宮ふみ による4コマ漫画・ウェブコミック作品です。2017年9月15日より、アプリ・ウェブ配信サイト「GANMA!」にて月1回のペースで連載が開始されました。
ジャンルとしては「ファンタジー×ギャグ×お色気」。RPG世界をモチーフにした中世風の町を舞台に、「セクシー系防具」を専門に扱う一風変わった防具屋の日常をコミカルに描いています。

あらすじ

物語の主人公・カウツは、新しい職を求めて町を歩く青年。ある日「店員募集」の張り紙を見つけ、防具屋を訪ねます。
しかしそこは普通の防具屋ではなく、露出の多い“おとなの防具”専門店。倒産寸前という状況ながら、店主ナーデンや看板娘リリエッタとともに、カウツは店の立て直しに挑むことになります。

物語は1話完結のコメディ形式で進行。美少女冒険者たちとのドタバタ劇や、RPG的なアイテムネタ、露出多めの防具をめぐるお約束ギャグなど、軽妙なテンポで笑いを誘う構成です。

アニメ化の経緯とメディア展開

『おとなの防具屋さん』は2018年10月から12月にかけて、ショートアニメとして放送・配信されました。
アニメは1話あたり約4分のショート形式で、全12話。テレビ放送と同時にYouTubeなどでも配信され、短時間で楽しめる気軽な作品として注目を集めました。

さらに続編である第2期『おとなの防具屋さんII』が2021年1月から3月にかけて放送・配信されました。第2期では新キャラクターが追加され、ギャグとお色気要素がより強化された構成になっています。

アニメ制作はIMAGICA Lab.などが関わり、声優陣には石井マーク、東山奈央、櫻井孝宏といった実力派が参加しています。

2期・続編の可能性

第2期まで制作されたことで、一定の人気・収益性は確認できますが、第3期の制作発表は現在まで確認されていません。

アニメの続編が実現するには以下のような条件が影響します。

• 原作ストックの有無

• 円盤・配信・グッズなどの収益

• ファン人気・SNSでの話題性

• 製作委員会の方針

『おとなの防具屋さん』はショートアニメとしてのコストが比較的低い一方、話題性が一時的であったため、第3期制作のハードルはやや高いと見られます。
また、原作の完結に近い状況から、ストーリー的な続きよりも「新作ショート」や「特別編」「OVA形式」での再登場が現実的と考えられます。

とはいえ、ショートギャグアニメは人気が再燃すれば短期間で新作が作られることも多く、ファンの反応次第では第3期や派生企画の可能性も残されています。

アニメの続きはどこから読めばいいか

『おとなの防具屋さん』のアニメは、漫画の特定巻を完全に映像化したものではなく、エピソードを抜粋・再構成したオムニバス形式です。

漫画単行本は全4巻が発売されています。
そのため、「アニメの続きを知りたい」という場合は、アニメ視聴後に第1巻から順に読むのが最もおすすめです。

第1巻にはアニメ化されたエピソードが多く含まれていますが、細部やギャグの展開は漫画の方が濃く、設定の掘り下げも多くなっています。第2巻以降ではアニメ未登場のキャラクターやエピソードが登場し、防具屋の日常がより深く描かれます。

円盤（DVD・BD）の売上

アニメ『おとなの防具屋さん』の円盤（Blu-ray/DVD）の具体的な販売枚数は公表されていません。
ショートアニメ作品はもともと円盤売上を主目的としておらず、配信収益・広告・イベント連携で採算を取ることが多いため、販売枚数が少なくても赤字にはなりにくい構造です。

一方で、一般的な深夜アニメと比較すると販売本数は少なめであり、Blu-rayランキングなどに名前が挙がっていないことからも、大きな商業的成功には至っていないと考えられます。
ただし、コアなファン層を中心に安定した支持があり、短編ギャグアニメとして一定のポジションを確立した作品でもあります。

原作のストック状況

原作漫画は全4巻で完結しており、すでにストックは消化済みです。
連載開始が2017年、最終巻が2022年に刊行されていることから、物語的には一区切りがついた形になっています。

そのため、アニメ第3期を制作する場合は、既存の4巻から未映像化エピソードを選ぶか、オリジナル脚本で構成する必要があります。
ただし、原作が完結済みであることは、逆に「総集編的な完結アニメ」や「新作OVA」などの形で企画を立てやすい利点もあります。

原作の売上・発行部数

『おとなの防具屋さん』の累計発行部数や単巻売上は公式に発表されていません。
ただし、コミックスマートの人気連載作の一つとして一定の閲覧数を持ち、アニメ化にまで至った点から見て、ウェブ上での読者数・配信閲覧数は高かったと推測されます。

紙の単行本はニッチ市場向けの部数に留まっていたと考えられますが、電子書籍版の閲覧数が多く、若年層を中心に人気を集めました。

アニメと原作の違い

表現の違い

原作は4コマ形式のギャグ漫画で、1話ごとのテンポが速く、ボケとツッコミの掛け合いが中心です。
アニメではそれをショートストーリーに再構成し、声優の演技とテンポ感でコミカルに描いています。

エピソード構成

アニメは物語の連続性を重視せず、独立したエピソードを組み合わせた形式です。そのため、原作で見られる「店の経営状況」「人間関係の進展」などの細かい要素は省略されています。

キャラクター描写

アニメではリリエッタやナーデンなどの人気キャラを中心に再構成され、原作に登場する一部キャラや設定は登場しません。第2期ではアニメオリジナルキャラも追加されており、ファン向けの新ネタが散りばめられています。

作者・斐宮ふみの他作品

作者の斐宮ふみ（ひのみや・ふみ）は、主にギャグ・ファンタジー系の作品を得意とする漫画家です。
商業的に大きな成功を収めた作品は『おとなの防具屋さん』が代表作であり、他に長期連載された著作は少ないようです。
その分、本作におけるネタ構成やキャラクターデザインには作者の個性が強く反映されています。

類似のおすすめ作品

『おとなの防具屋さん』が好きな読者におすすめの、世界観やノリが近い作品を紹介します。

• この素晴らしい世界に祝福を！
  　異世界転生×ギャグ×パーティコメディ。テンポやお色気要素、キャラの掛け合いが本作と近い。

• ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
  　ファンタジー冒険×装備×ヒロイン中心の世界。防具・ステータス要素を重視する点が共通。

• 慎重勇者 ～この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる～
  　異世界ファンタジー＋ギャグ要素の強い作品。テンポやキャラのクセが似ている。

• 異世界居酒屋のぶ
  　ファンタジー世界の日常をコメディタッチで描く。舞台が店である点で『おとなの防具屋さん』と共通性が高い。

• 異世界かるてっと
  　複数の人気異世界アニメのクロスオーバーギャグ。ショートアニメ形式でテンポの良さも似ている。

まとめ

『おとなの防具屋さん』は、セクシー装備を扱う防具屋を舞台にしたユニークなファンタジーコメディであり、ショートアニメ化によって多くのファンを獲得しました。

作品の魅力は以下の点にあります。

• ギャグとお色気の絶妙なバランス

• RPG的な世界観を崩さないままのパロディ要素

• 個性的なキャラクターたちの掛け合い

• 短時間で笑えるテンポの良さ

ただし、原作がすでに完結しており、円盤売上や発行部数の公表が少ないため、3期の実現可能性は低めと考えられます。
それでも、ショートアニメという形式上、新作の番外編や特別配信が行われる余地は十分にあります。

ギャグファンタジー作品や、ちょっとセクシーでテンポの良いアニメが好きな方にはぴったりの作品です。
気軽に楽しめて何度も笑える――そんな“ゆるい世界観”が、『おとなの防具屋さん』の最大の魅力と言えるでしょう。