『忍者と殺し屋のふたりぐらし』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

作品概要・あらすじ

『忍者と殺し屋のふたりぐらし』は、漫画家ハンバーガーによる日常系ブラックコメディ作品です。2021年2月より「コミック電撃だいおうじ」にて連載を開始し、2025年現在も続いている人気漫画です。アニメ化もされ、2025年4月から6月までテレビ放送されました。アニメーション制作はシャフトが担当し、独特の演出とテンポで原作の雰囲気を再現しています。

物語の舞台は現代日本。忍びの里を抜け出したくノ一・草隠さとこが、街中で行き倒れていたところを殺し屋である女子高生・古賀このはに拾われるところから始まります。忍者と殺し屋という“命を奪う側”に立つ二人が、一つ屋根の下で同居するという奇妙でシュールな日常が描かれていきます。

作品の魅力は、シリアスになりすぎない「殺し屋×忍者の日常劇」という絶妙なバランスにあります。お互いに異常な環境で育ちながらも、どこか不器用で純粋な関係性を築いていく姿は、笑いあり、時に切なさも感じさせる構成になっています。物騒な設定を持ちながらも、あくまで日常コメディとしての“ゆるさ”を保っているのが特徴です。

登場人物

草隠さとこ
忍びの里から逃げてきた元くノ一。生真面目で世間知らずな性格をしており、現代社会に不慣れな様子がしばしばギャグとして描かれます。戦闘能力は非常に高く、家事や生活の面では不器用。

古賀このは
殺し屋業を営む女子高生。仕事では冷徹だが、さとこの面倒を見ていくうちに次第に優しい一面を見せるようになります。見た目はクールだが、さとこの天然ぶりに振り回されることもしばしば。

二人の関係は、当初は“居候と世話焼き”のようなものでしたが、物語が進むにつれて、家族や相棒のような絆が芽生えていきます。血なまぐさい職業に就く二人が「普通の生活」を求める姿は、読者に温かさと皮肉の両方を感じさせます。

2期・続編の可能性

現時点では『忍者と殺し屋のふたりぐらし』のアニメ第2期制作は正式発表されていません。
ただし、作品の人気や反響を考えると、続編の可能性は残されています。

2期制作のカギを握るのは、

• 円盤（Blu-ray／DVD）の売上

• 原作ストックの量

• 配信再生数・海外人気
  などの要素です。

SNS上の評判は好意的で、特にアニメーションスタジオ・シャフト特有の映像演出やテンポの良さが評価されています。ただし、視聴者層が限られているため、円盤の売上が爆発的ヒットというレベルではなく、続編の発表にはやや時間がかかると見られています。

よって現状では「2期制作の可能性はあるが、時期未定」というのが最も現実的な見通しです。

アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版は全12話構成で、原作の第1巻から第4巻中盤あたりまでが描かれました。
そのため、アニメ視聴後に原作の続きを楽しみたい場合は第4巻後半から読むのが最適です。

ただし、アニメはテンポよく構成するために一部のギャグシーンやキャラクターの掘り下げを省略しているため、より深く世界観を味わいたい人は第1巻から読み直すのもおすすめです。

円盤（DVD・Blu-ray）売上

2025年7月から9月にかけてBlu-ray全3巻が順次発売されました。
具体的な販売枚数は公表されていませんが、アニメ業界内では初動2000枚前後と推測されています。これは平均的な数字であり、「大ヒット」とまではいかないが、「赤字にはならないレベル」と言われています。

シャフト制作のアニメとしては安定した出来映えだったため、配信サービスでの再生数や海外人気次第では、円盤売上を補う形で続編企画が動く可能性もあります。

原作のストック状況

2025年現在、単行本は全5巻が刊行されています。
原作のペースは比較的ゆっくりで、1年に1巻前後の刊行速度です。
アニメ1期でおおよそ原作4巻分が映像化されたため、2期を作るためにはあと1〜2巻分の新しいストーリーが必要です。

現時点で連載は続いているため、ストックがもう少し溜まれば「2期分の素材」が整う見込みです。よって、最短でも2期が動くのは2026年以降になると考えられます。

原作の売上・発行部数

原作コミックスの累計発行部数は20万部突破と報じられています。
これは中堅クラスの人気作に相当し、日常系コメディとしては悪くない数字です。
単行本の表紙デザインやキャラクターの愛らしさも好評で、アニメ化をきっかけにファン層が広がりました。

電子書籍での売上比率も高く、配信サイトでは「今期の癒やし系ブラックユーモア枠」として安定した評価を得ています。

アニメと原作の違い

アニメ版では、原作に比べてテンポが早く、ギャグよりも人間ドラマに重きを置いた構成になっています。
特に違いが見られるのは以下の点です。

1. 暴力描写のトーン
   　原作では直接的な殺害シーンは少なく、コミカルな表現で処理されることが多いのに対し、アニメではややブラックな演出が強調されています。

2. キャラクターの心理描写
   　原作はモノローグを多用してキャラクターの心情を丁寧に描いていますが、アニメではテンポ優先のため省略されている部分があります。

3. 演出のスタイル
   　アニメ制作を手がけたシャフト特有の映像表現が多用され、演出面ではより芸術的・抽象的な印象を受けます。

そのため、アニメと原作では「雰囲気の方向性」がやや異なります。原作は“ゆるいコメディ寄り”、アニメは“スタイリッシュでブラックユーモア強め”という違いがあります。

作者・ハンバーガーの他作品

作者のハンバーガーは、SNS上でエッセイ漫画を投稿していた経歴を持ちます。日常の小ネタをシュールなテンポで描く作風が注目され、本作が商業誌での初の長期連載となりました。
絵柄はやや丸みがあり、シンプルながらも感情表現に優れています。作品全体に漂う“毒のある優しさ”が、ハンバーガー作品の最大の特徴といえます。

今後も新連載やスピンオフの可能性がある作家として期待されており、特に「忍者と殺し屋のふたりぐらし」の人気が続けば、関連書籍や短編集などの展開も見込まれます。

類似・おすすめ作品

本作のように「非日常の職業×共同生活×ギャグ」というテーマを持つ作品として、以下のタイトルが挙げられます。

• 殺し屋さん：シリアスな職業を題材にしたゆるいコメディ。

• ライアー・ライアー：頭脳戦と学園ドラマを掛け合わせた知略系作品。

• SPY×FAMILY：スパイと超能力者と暗殺者という特殊家族が織りなすホームコメディ。

• アサシンズプライド：裏社会×教育をテーマにしたダークファンタジー。

• うちの師匠はしっぽがない：和風＋師弟関係をコミカルに描く点で雰囲気が似ている。

これらの作品はいずれも「命を扱う世界における日常」を描いており、『忍者と殺し屋のふたりぐらし』のファンにとって親和性が高いといえます。

まとめ

『忍者と殺し屋のふたりぐらし』は、忍者と殺し屋という異色の組み合わせを、ブラックユーモアと可愛らしい日常の融合で描いた独創的な作品です。血生臭い題材でありながら、登場人物たちの生活感と不器用な優しさが温かく、単なるコメディを超えた人間ドラマとしても楽しめます。