『女神寮の寮母くん。』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

『女神寮の寮母くん。』とは

『女神寮の寮母くん。』（めがみりょうのりょうぼくん。）は、日野行望による日本の漫画作品です。女子大学の学生寮「女神寮」を舞台に、訳あってそこに住み込むことになった男子中学生が、個性的で魅力的な女性たちに囲まれて寮母として奮闘するハーレム系ラブコメディです。

原作漫画はKADOKAWAの「月刊少年エース」にて2017年12月から2022年6月まで連載されました。単行本は全9巻で完結しています。2021年にはテレビアニメ化され、同年7月から9月まで全10話で放送されました。おねショタ要素、年上女性との日常、少し刺激的なコメディ要素を組み合わせた作風で、一部ファン層に強い支持を得ています。

物語のあらすじ

主人公・男子中学生の「和知ミコト」は、家を火事で失い行き場をなくしたところを女子大生の「美咲彩羽（あやば）」に助けられます。彼女が暮らす学生寮「女神寮」は、個性豊かな女子大生たちが暮らす場所でした。

彼女たちは皆、どこか抜けていたり問題を抱えていたりする面があり、寮の生活は予想外のトラブルやドタバタの連続。そんな中、ミコトは「寮母」として住み込みで生活を共にし、掃除・洗濯・料理などを担当することになります。

年上の女性たちとの交流を通して、彼は少しずつ成長していき、また寮のメンバーも彼との関わりによって変化していくという、コミカルでハートフルな青春劇です。

登場人物

和知ミコト
主人公の中学生男子。誠実で真面目な性格だが、女性に免疫がなく、女神寮での生活にいつも振り回されている。

美咲彩羽
ミコトを拾い、女神寮に連れてきた女子大生。明るく社交的で面倒見が良いが、距離感が近すぎてミコトをたびたび困惑させる。

早乙女あてな
真面目で清楚な文学少女タイプ。男性が苦手でミコトにも最初は距離を置いていたが、次第に心を開いていく。

和泉玖音
クールで知的な理系女子。研究に没頭するあまり常識外れの行動をとることもあるが、根は優しい。

神楽奏音
芸術系の学生で感性豊か。少し天然で自由奔放な性格。ミコトに好意的な行動をとることが多い。

八月朔日せれね
漫画家志望の女子。引きこもりがちだが、寮のメンバーやミコトの影響で少しずつ外の世界に目を向けるようになる。

2期・続編の可能性

アニメの第2期や続編に関しては、現在のところ公式発表はありません。
原作はすでに完結しており、アニメでは原作の4巻あたりまでが映像化されました。残りの原作ストックは存在するため、制作は技術的には可能ですが、現実的には以下の要因から「続編の可能性は低め」と見られています。

• 円盤（Blu-ray・DVD）の売上が控えめで、ヒットラインに届いていない

• アニメ放送終了後の再アニメ化キャンペーンやグッズ展開が少ない

• 原作完結済みで新しい宣伝要素が乏しい

ただし、配信人気やファン支持が長く続けば、OVAやスピンオフ的な企画が実現する可能性はゼロではありません。

アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版は原作第1巻から第4巻前半までの内容を描いています。
そのため、アニメの続きが気になる場合は、原作第5巻から読み始めるのが最適です。

第5巻以降では、各キャラクターとの関係性がより深く描かれ、恋愛感情やミコトの成長に焦点が当てられています。アニメでは見られなかった細かな心情描写やコミカルなエピソードも多く、原作ファンには好評の展開です。

円盤（DVD・BD）の売上

Blu-ray第1巻の初動売上は約1,000枚前後と報告されており、商業的には厳しい数字とされています。アニメの続編が制作される目安は一般的に3,000枚以上が目標ラインとされるため、本作はその基準には届いていません。

ただし、円盤の売上が低くても、配信契約・海外展開・グッズ収益で成功する例もあるため、完全に「赤字」とは限りません。しかし、続編制作の大きな決定打にはならない数値でした。

原作のストック状況

原作漫画は全9巻で完結済みです。アニメが描いたのは序盤の一部であり、まだ映像化されていない後半部分（5〜9巻）には多くの未アニメ化エピソードがあります。

そのため、続編制作に必要な原作ストックは十分に存在しています。制作意欲や予算があれば、アニメ2期として残りを描くことは可能な状態です。

原作の売上・発行部数

明確な累計発行部数は公表されていませんが、大規模なヒット作というよりは中堅クラスの作品と考えられます。各巻の推定売上は1万部前後とみられ、 niche なファン層を中心に安定した支持を得ていました。

連載終了時点で9巻というボリュームは、打ち切りではなく「作者の意図した完結」であると見られています。

アニメと原作の違い

アニメ版では放送コードの関係上、描写が抑えられたり修正されたシーンが多くあります。特に原作で際立っていた“お色気”や“ハプニング要素”は、放送版ではマイルドに調整されました。

また、アニメは全10話という短い構成のため、各キャラの背景や細かな関係性が省略・圧縮されています。原作では、キャラ同士の感情の積み重ねやミコトの心の成長がより丁寧に描かれており、漫画を読むことでアニメの理解が深まります。

作者・日野行望の他作品

日野行望は本作でメジャーデビューを果たした作家で、他に大きな長編連載は確認されていません。読み切りや短編の執筆経験はあるものの、『女神寮の寮母くん。』が最も代表的な作品となっています。

作風としては、コメディと年上女性×少年という構図を好み、柔らかいタッチとユーモラスな表情描写を特徴としています。

類似のおすすめ作品

• 『すのはら荘の管理人さん』
  少年が年上女性たちに囲まれて共同生活を送るという構成が非常に似ており、雰囲気も穏やかで近しい。

• 『この美術部には問題がある！』
  ラブコメと日常ギャグのバランスが良く、キャラ同士の掛け合いが魅力。

• 『ママレード・ボーイlittle』
  年上女性や家族との距離感をテーマにした青春ラブストーリー。

• 『One Room』シリーズ
  一人称視点で年上女性との交流を描くショートアニメで、本作と似た“距離の近さ”を楽しめる。

まとめ

『女神寮の寮母くん。』は、ハーレムラブコメの中でも「年上女性×少年」という珍しい立ち位置にある作品です。お色気要素とハートフルさを両立させた作風は、日常系ラブコメの中でも個性が際立っています。

アニメ化により一定の認知を得ましたが、円盤売上や話題性の点で続編は現状厳しいと見られます。それでも、原作の後半にはアニメ未収録の魅力的なエピソードが多く、続きを知りたい人はぜひ原作5巻から読むと良いでしょう。

原作完結から時間は経っていますが、ファンの間ではいまだ根強い人気を持つ作品であり、今後の再評価やスピンオフ展開が期待されています。