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『ココロコネクト』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい?

ココロコネクト』は、庵田定夏(いおだ さだなつ)によるライトノベル作品で、イラストは白身魚が担当しています。2010年から2013年にかけてファミ通文庫(KADOKAWA)より刊行され、シリーズ累計発行部数も高く評価された青春群像劇です。2012年にはアニメ化もされ、特異な超常現象「人格入れ替わり」や「感情伝達」などを通じて、高校生5人の心の葛藤や人間関係の変化を描きました。

この作品は単なるラブコメではなく、心理的・哲学的なテーマを内包しており、10年以上経った今でも多くのファンの心に残る名作です。

以下では、アニメ第2期の可能性、原作の続き、売上、アニメと原作の違い、作者の他作品などを網羅的に詳細に解説し、最後に表にまとめます。

『ココロコネクト』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい?

■ 1. アニメ第2期の可能性

結論から言えば、現時点で『ココロコネクト』アニメ第2期の制作予定・公式発表はありません(2025年現在)。2012年にTVアニメ第1期(全13話)が放送された後、エピローグに相当する「ミチランダム編」(4話分)がOVAとして発売・配信されました。このOVAで、原作の重要エピソードがアニメ化されており、実質的に「完結」扱いとされているのが現実です。

また、アニメ放送当時に発生した「声優オーディション騒動」(いわゆる「ココロコネクト炎上事件」)も影を落としており、作品のファン以外にも負の印象を与えた出来事でした。この事件の影響により、当時のプロモーション体制や制作会社への評価が揺らぎ、アニメ続編制作のハードルが高くなったとも言われています。

したがって、原作の人気に比してアニメ2期の可能性は極めて低いというのが、現実的な見解です。


■ 2. アニメの続きはどこから読めばいい?

TVアニメ第1期+OVA(計17話)は、原作ライトノベルの5巻『ミチランダム』までをアニメ化しています。そのため、アニメの続きが気になる人は**原作第6巻『ドッペルゲンガー』**から読み始めるのが最適です。

シリーズ構成としては以下のようになります:

巻数 タイトル 内容
1~2巻 ヒトランダム 人格入れ替わり
3巻 キズランダム 心の声が漏れる
4巻 カコランダム 過去に戻る
5巻 ミチランダム 欲望が暴走する
6巻以降 ドッペルゲンガーなど より複雑な心の事件が発生

6巻以降は、キャラの成長とともにテーマもシリアスかつ深くなっていき、真の意味での「ココロの成長」を描く後半戦とも言えます。


■ 3. 円盤売上(DVD・BD)

TVアニメの円盤売上は、平均で3,000枚前後と推定されています(公的な数字は非公開)。当時のアニメ業界において、2期制作ラインの目安は5,000枚以上とされており、それには届いていません。

OVA『ミチランダム』はBD-BOX特典などで販売されましたが、こちらも限定配布という性質から、大きな商業的成功とは言い難い売上にとどまりました。

円盤売上だけを見ると、続編制作に踏み切るほどの収益性はなかったと推測されます。


■ 4. 原作のストック状況

『ココロコネクト』はすでに原作が完結済みです。全11巻(本編10巻+短編集1巻)が刊行され、アニメで使われたのは前半5巻。したがって、アニメ化されていない原作は6巻分存在します。

これだけのストックがあれば、アニメ2期(13話構成)に十分対応可能ですが、前述の円盤売上や騒動の影響を踏まえると、ストックはあっても制作の可能性は低いのが実情です。


■ 5. 原作の売上・発行部数

『ココロコネクト』の原作ライトノベルは、累計発行部数100万部以上とされており、ファミ通文庫の中でもヒット作の一つに数えられます。特に2012年のアニメ放送時に大きな伸びを記録し、多くの読者を獲得しました。

ラノベ作品としては堅実な成功を収めており、ジャンルの枠を超えた心理描写の巧みさが高い評価を受けています。


■ 6. アニメと原作の違い

アニメは原作を比較的忠実に映像化していますが、尺の都合や演出の制約から一部改変・圧縮が見られます

  • キャラの心理描写:原作ではモノローグや地の文で描かれる繊細な心理描写が、アニメではセリフや間で表現されている。

  • シーンの省略・簡略化:特にサブキャラとの関係性や背景が削られており、全体的にテンポ重視。

  • 描写の深さ:ラノベでは「高校生の成長と心の闇」に深く踏み込んでいるが、アニメではやや明るめの青春群像風。

原作を読むことで、キャラたちの「心の揺らぎ」や「人間関係の本質」により深く触れられるため、アニメで興味を持った人には強くおすすめです。


■ 7. 作者の他の作品

庵田定夏氏は『ココロコネクト』のヒット後、いくつかの新作を執筆しています。

  • 『ぼくたちのリメイク』(MF文庫J)
    ⇒ 過去に戻って「人生をやり直す」物語。アニメ化もされ好評を博しました。

  • 『キミもまた、偽恋(フリ)をする』(MF文庫J)
    ⇒ ラブコメ路線ながら、深い人間描写が特徴。

いずれの作品も、人物描写や関係性の描き方に定評があり、『ココロコネクト』を楽しめた読者には間違いなくおすすめです。


◆ 情報まとめ表

項目 内容
2期の可能性 公式発表なし。円盤売上や炎上事件などにより低いと見られる。
アニメの続きは? **原作6巻『ドッペルゲンガー』**から。以降はより深い展開。
円盤売上 推定3,000枚前後。2期ライン(5,000枚)には届かず。
原作ストック 完結済み全11巻。アニメ未使用分は6巻分以上あり。
発行部数 累計100万部以上。ファミ通文庫の人気シリーズ。
アニメと原作の違い 原作は心理描写が深く、アニメはテンポ重視で一部省略。
作者の他作品 『ぼくたちのリメイク』『キミもまた、偽恋をする』など。
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