『神々の悪戯』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

『神々の悪戯（かみがみのあそび）』解説

作品概要

『神々の悪戯』は、株式会社ブロッコリーが2013年10月24日に発売した女性向け恋愛アドベンチャーゲーム（PSP用ソフト）です。開発は日本一ソフトウェアが担当しました。
舞台は「人間と神々の絆が薄れた世界」。女子高校生・楠木優衣（くすのき ゆい）は、ある日、不思議な力を持つ剣に導かれ、神々が通う学園「リューデラ・デオルム」へ召喚されます。そこでは、ギリシャ・北欧・日本神話の神々たちが人間との交流を通じて“愛”を学ぶために集められており、優衣は彼らに人間の心を教える使命を与えられます。
登場キャラクターにはアポロン、ハデス、ロキ、バルドル、トール、月読命（ツクヨミ）など、各神話の神々が集結。神々との学園生活や恋愛を描いた“逆ハーレム系ファンタジー”作品です。

本作はその人気を受けて、2014年4月から6月にかけて全12話でテレビアニメ化されました。アニメ制作はブレインズ・ベース、監督は玉川泰宏が担当。美しい作画と神々のドラマティックな関係性が評価され、女性ファンを中心に話題となりました。

2期・続編の可能性

現時点で『神々の悪戯』のアニメ第2期制作は公式発表されていません。2014年放送のアニメ以降、続報はなく、アニメ単体としては一区切りの形です。
ただし、ゲームの続編『神々の悪戯 InFinite（インフィニート）』が2016年4月21日に発売されており、物語としてはその後も続いています。このため、アニメ化の“原作ストック”自体は存在しており、人気や需要次第では再アニメ化・続編の可能性は完全には否定できません。
また、舞台化やイベント展開なども行われており、ファンコミュニティは根強く残っています。ブロッコリー作品は長期的にメディアミックス展開を行う傾向があるため、再始動の余地はあると考えられます。

アニメの続きはどこから読めばいい／原作のストック状況

アニメ版は、ゲーム第1作『神々の悪戯』のメインルートを中心に再構成した内容です。したがって、アニメの“続き”を知りたい場合は、

• PSP版『神々の悪戯』をプレイすることで、各キャラルートをより深く体験できる

• 続編『神々の悪戯 InFinite』をプレイすることで、アニメ以降の展開（新ルート・新キャラクター）を楽しめる
  という流れになります。

また、コミカライズ版は雑誌「Sylph」で2012年2月から2014年10月まで連載され、全3巻で完結しています。アニメでは描かれなかった細かい心理描写や原作寄りの展開が補完されています。
現状、原作ゲームは2作（無印＋InFinite）で完結しており、新作の企画は報じられていません。ストックとしては続編アニメ化が可能な分量があります。

円盤の売上（DVD・BD）

『神々の悪戯』アニメのBlu-ray／DVDは、平均およそ3,900枚前後の売上とされています。
この数字はアニメ業界全体で見ると中堅クラスであり、大ヒットではないものの、女性向け作品としては健闘した部類です。
しかし、アニメ続編を制作するには通常5,000枚～1万枚以上の売上が望まれるため、当時の販売成績からは第2期制作を後押しするにはやや難しかったと考えられます。

原作の売上・発行部数

ゲーム版『神々の悪戯』および『InFinite』の正確な販売本数や累計発行部数は公式に発表されていません。
ただし、オトメイト系タイトルの中では比較的高い評価を受けており、ブロッコリーの女性向けブランドとして一定の人気を確立しました。
また、舞台化・ドラマCD化・キャラクターソングアルバムなどの派生展開も行われており、グッズやイベント収益を含めると、ファンベースはかなり堅固な部類といえます。

アニメと原作の違い

1. 構成面の違い
   　ゲームはヒロインが各神とのルートを選び、マルチエンディング形式で物語が進むのに対し、アニメは複数ルートを融合させた一本の物語になっています。

2. キャラ描写の深度
   　ゲームでは各神の内面やトラウマ、恋愛感情の深化が丁寧に描かれるのに対し、アニメでは時間の制約上、それぞれのドラマが簡略化されています。

3. テーマ性
   　アニメ版は「神々が愛を知る」というテーマを軸にした群像劇寄りの演出。一方、ゲームは恋愛要素が中心で、各神ごとの葛藤を掘り下げています。

4. 追加キャラ
   　続編『InFinite』では新キャラクターが追加され、物語のスケールが拡張されています。アニメでは未登場の人物が多く、ゲームの方が世界観が広いです。

総じて、アニメは世界観の入門編、ゲームは本編という位置づけです。

作者・制作陣・関連作品

キャラクターデザインはカズキヨネが担当。彼女は『薄桜鬼』『遙かなる時空の中で3』『CLOCK ZERO ～終焉の一秒～』など数々の乙女ゲームの名作を手掛けています。
音楽はElements Gardenが担当し、神秘的かつ華やかなBGMが高評価を得ました。
制作元のブロッコリーは、『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズで知られる乙女向けゲームブランドであり、『神々の悪戯』はその成功ライン上にあるタイトルです。

類似のおすすめ作品

『神々の悪戯』が好きな人におすすめできる、神話・ファンタジー×恋愛要素の乙女ゲーム／アニメは以下の通りです。

• 薄桜鬼シリーズ：カズキヨネ氏が原画を担当。歴史×恋愛ドラマの定番。

• DIABOLIK LOVERS：吸血鬼を題材にしたダーク系乙女ゲーム。心理描写が濃い。

• CLOCK ZERO ～終焉の一秒～：時空を超えた絆を描く名作。シナリオの完成度が高い。

• AMNESIA（アムネシア）：記憶喪失を題材に、異なる世界線での恋愛を描く。

• 遙かなる時空の中でシリーズ：和風神話・異世界恋愛の元祖的作品。

• うたの☆プリンスさまっ♪：同じブロッコリー作品。アイドル×恋愛要素で根強い人気。

これらの作品はいずれも、「神々の悪戯」と同様に非日常的な舞台設定と、複数キャラクターとの恋愛模様が魅力となっています。

まとめ

『神々の悪戯』は、「神々が人間の愛を学ぶ」という神話ファンタジーと恋愛要素を融合させた乙女ゲーム作品であり、アニメ化や舞台化を通じて多方面に展開されました。
アニメの円盤売上は約3,900枚と中規模で、現時点で第2期の発表はありません。しかし、ゲーム版では続編『InFinite』が存在するため、物語はまだ完結していません。アニメの続きが気になる人は、ゲームまたはコミカライズで追うのが最も自然です。
美しいビジュアルと重厚な神話設定、そして神々と人間の心の交流を描いたストーリーは今なお評価が高く、乙女ゲーム史の中でも印象的な一作といえます。