『放課後のプレアデス』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

2期・続編の可能性

アニメの続編（2期）を制作する可能性については、公式な発表はいまだに行われておらず、「可能性はゼロではないが、非常にハードルが高い」というのが現実的な見方です。

以下、続編可能性を判断するための材料を整理します。

有利な要素

• キャラクター人気やファンベースが根強く残っていること。

• コラボ企画という特殊性（企業×制作サイド）ゆえのプロモーション性を維持したいという思惑が、スポンサー側に残っている可能性。

• オリジナル作品ゆえに、物語を拡張する余地を持たせられる設計だという見方をするファンもいます。

不利な要素・制約

• 円盤（DVD／BD）売上や原作売上が大きく伸びていない可能性が高く、投資対効果を見込みにくい。

• 原作漫画はすでに完結（全2巻）しており、未消化の原作素材（ストック）がほとんど残っていない。

• GAINAX の破産という事実が、同じ体制・スタッフでの継続制作を極めて難しくしている。

• 近年、オリジナルアニメ（特に1期で終わるもの）の続編は、採算性の観点から慎重に判断されるケースが多い。

以上を踏まえると、続編発表に期待するファンは多くいますが、実現の可能性としては低めと見られるのが現状でしょう。

アニメの “続き” はどこから読めばいいか

この作品は オリジナルアニメ であり、「アニメの続き」がそのまま原作漫画の未発表話に対応しているわけではありません。むしろ、アニメと原作（漫画・小説など）は補完関係にあります。

視聴後に原作を読む順序

1. まずテレビアニメ全12話を視聴する

2. 続いて漫画版「Prism Palette」（全2巻）を読む

   • 漫画版はアニメ版のコミカライズという位置づけで、アニメで描かれなかった細かい描写・心理描写などを補填する役割を持っています

3. 小説・その他派生作品（たとえば『みなとの星宙』など）を読む

   • これらもアニメ世界を補強する形で語られており、物語を大きく先へ進める“続き”を描く作品ではないケースが多い

したがって、アニメ本編を起点として、その後に原作漫画 → 派生小説と追うのが自然なルートです。

円盤（DVD・BD）の売上状況

公開されているデータ・ファン界隈で語られている数字をもとに、円盤売上について整理します。ただし、正確な巻別売上の公式数値は確認できないため、あくまで参考情報です。

• 一部のアニメ販売ランキングサイトでは、「放課後のプレアデス」が 1,701枚 という数字で言及されていることがあります。ただし、この数字が「1巻の初動売上」なのか「平均値」または「合計」なのかは定かではありません。

• 一般的に、オリジナルアニメで円盤売上が千枚から数千枚のレンジという評価がファン界隈でされることがあります。これは、売上が高く伸びる商業アニメとは異なる、コアファン向け作品の典型的な規模とされる範囲です。

• 円盤売上が伸び悩むと、続編制作や追加プロジェクトを企画する際の資金面・採算性の判断材料が厳しくなります。

このような状況を鑑みると、円盤売上は「成功水準」には達していない可能性が高く、2期制作の足枷となっていることが想定されます。

原作のストック状況

「原作のストック」とは未アニメ化のエピソード、連載中での話数余地、物語を先に進めるための未使用素材などを指します。放課後のプレアデスにおける原作ストック状況は、以下のように整理できます。

漫画版「Prism Palette」

• 月刊誌 Comic REX にて 2014年12月号から連載開始。

• 連載は 2016年5月号まで続き、全2巻で完結しています。

• よって、未発表話・未消化ストックは基本的に残されていない状態です。

派生媒体（4コマ、小説など）

• 4コマ漫画「ぷにっと放課後のプレアデス」も存在し、単行本全1巻で完結しているものがあります。

• 小説版（『みなとの星宙』など）も発表されていますが、物語本筋を大きく前進させるほどのストック量を備えているとは考えにくいです。

以上から言うと、原作としては「完結済み／未消化の進展余地は少ない」状態であり、“原作ストック頼みで続編を展開する”という道は限定的と言えます。

原作の売上・発行部数

原作（漫画・小説含む）の発行部数・売上に関して、公的・公式に確定できる大きな数字は確認できていません。以下は入手可能な情報・指標を基にした考察です。

• 漫画版「Prism Palette」は通常版・特装版など複数形態で発売されており、ドラマCD付き特装版などの販促展開がされたこともあります。

• 電子書籍プラットフォームでの配信状況やレビュー数などを調べると読者の購入・関心はある程度見られますが、これはあくまで流通規模・人気傾向の目安であり、総発行部数を示すものではありません。

• これらの事情から、原作売上・発行部数は「大規模ヒット作品」に匹敵するようなスケールではない可能性が高いと考えられています。

したがって、原作売上面も続編制作を支える十分な牽引力を持っているかというと、判断は慎重になるでしょう。

アニメと原作の違い

アニメ版と原作（漫画・4コマ・小説など）には、構成・表現・演出の点でいくつか違いがあります。主な違いを挙げます。

ストーリー構成・展開

• アニメは 12 話構成で、序盤～中盤～終盤という起承転結を含む流れを描いています。エンジン断片（カケラ）収集、キャラクター間の葛藤、謎の少年みなととの関係、最終決戦といった要素が含まれます。

• 漫画版「Prism Palette」は、アニメ版のコミカライズとしての性格が強く、アニメとほぼ同一のプロットをベースに、コマ表現や描写を補填・再構成する傾向があります。

• そのため、漫画版ではアニメで省略されたディテール・心理描写・人物の内面などを補う形の展開や描写が多く入ります。

表現・演出

• アニメ版では映像・音楽・間（ま）を活かした“静かな時間”の表現や、音響的効果、テンポやカット割りによる暗示的演出が多用されます。視覚と聴覚が融合した演出が魅力のひとつです。

• 漫画版では、時間の流れや音・動きのニュアンスをコマ割り・コマの余白・モノローグ・セリフで補う必要があり、読者の想像力を誘う余白表現が求められます。

• アニメ版には、変身シーン、杖の音、光の演出、カットイン、星空シーンの細かいアニメーション処理など、映像ならではの見せ場が多く盛り込まれています。一方、漫画版ではこれらを視覚記号として簡略化・象徴化する場合が多くなります。

結末・物語進行

• 漫画版・小説版は、アニメ版の終幕（一区切り）を基本線とした形でまとめられ、アニメ版の展開を大きく変えるような結末を描くことはあまりありません。

• つまり、原作側で劇的に“アニメ版の結末を覆す”ような展開をするわけではなく、あくまで補強・補完の役割が強いという特色があります。

総じて言えば、アニメ版は「映像＋音楽の表現力」を活かして物語を語る構造であり、原作漫画はその映像作品を紙媒体に置き換えるにあたって描写を補填・再構成する役割を主とする、という違いが見られます。

作者・スタッフ・関連作品

「放課後のプレアデス」は、GAINAX が企画・原案・アニメ制作を担当し、キャラクターデザイン・総作画監督を大塚舞が務めました。漫画版「Prism Palette」の作画は Anmi 氏が担当し、構成協力に “ばう” といった名前も関わっています。

以下、主要スタッフ・関連作家・関連領域について触れておきます。

• GAINAX：日本の著名アニメ制作スタジオで、『新世紀エヴァンゲリオン』『天元突破グレンラガン』『フリクリ』など多くの代表作を持つ。ただし近年は制作力や経営面で困難が生じていたとの指摘があります。

• Anmi（あんみ）：漫画家・イラストレーター。キャラクターデザイン寄りの作風で、透明感・繊細な線画が特徴。コミカライズやイラストワークを手がけた例がありますが、広く知られた代表作という観点では突出したものは少ない傾向があります。

• “ばう”：構成協力として物語整理等を担当した可能性がありますが、ばうという名前で独立した代表作が公に目立っているわけではありません。

• 監督 佐伯昭志：本作のディレクションを担った監督。これ以前・以後に演出補助やシリーズ構成など関与した作品がある可能性があります。

• 音楽：浜口史郎（Shirō Hamaguchi） — ゲーム・アニメ音楽を広く手がける作曲家。彼の曲調やオーケストラ調のアレンジが、作品の幻想性・壮大さを助長する演出要素となっています。

これらスタッフの他作もチェックすると、「映像的表現」「音楽」「キャラクター重視」要素に通じるものを感じられるかもしれません。

類似のおすすめ作品

以下は、「放課後のプレアデス」が持つ要素（魔法少女的モチーフ、SF・天文要素、少女たちの葛藤・成長、静かな演出）と共鳴しやすいと思われる作品です。

• 魔法少女まどか☆マギカ：少女たちの葛藤、世界の裏側・契約・犠牲といったテーマを内包しつつ、映像演出も強い作品。

• 魔法少女リリカルなのは シリーズ：戦いと友情、魔法・バトル要素が強めですが、キャラクター間の絆や成長描写も見どころ。

• 蒼穹のファフナー：SF・異星体との戦い、心理描写・犠牲テーマなどを含む重厚な物語構造。

• ARIA シリーズ：SF要素は薄めですが、静謐な時間、日常と空気感をじっくり描く演出が上手い作品。

• 宇宙よりも遠い場所（よりもい）：少女たちが未知の場所（南極など）に挑む旅もの。友情・葛藤・未知との遭遇といったテーマが近しい。

• ソラノヲト（ソ・ラ・ノ・ヲ・ト）：日常と軍事・SF要素のミックス。静かな演出と余白を活かす語り口が印象的。

• 天体のメソッド：天文・星・再会・過去の秘密をテーマにした作品。星空や過去との結びつきという点で近縁性が感じられます。

これらを観ることで、放課後のプレアデスが持つ魅力や立ち位置をより鮮明に感じられるでしょう。