『ガーリッシュナンバー』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

2期・続編の可能性

現時点で、アニメ本編の第2期や続編に関する正式な制作決定の発表は出ていません。
かつてスピンオフ漫画『ガーリッシュ ナンバー 修羅』のアニメ化企画が動いていたものの、制作中止となっています。
このため、続編の可能性は“ゼロではない”にせよ、現状ではかなり低い状況といえます。

続編が難しいとされる要因

• 原作（小説・漫画）が既に完結しており、新たなストックが存在しない

• 円盤（Blu-ray・DVD）売上が大きなヒットとは言えない水準

• 制作スタジオや制作委員会が続編を企画するだけの需要データを持っていない

よって、続編発表を期待するには、今後の再評価や10周年などの節目企画に期待する形となります。

アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版は2016年10月から12月まで、全12話構成で放送されました。
原作小説は全3巻で完結しており、アニメ版と密接に関係しています。小説版はアニメの前日譚や裏側のエピソードを描いており、キャラクターの背景を深く知ることができます。

アニメの続きとして読む場合は、小説1巻から順に読むのが最もおすすめです。
漫画版（全3巻）もあり、アニメとは異なる演出やテンポで物語が再構成されています。
ただし、アニメ第1期の“その後”を描いた内容ではなく、補足・再構成的な側面が強い点に注意が必要です。

円盤（BD・DVD）の売上

『ガーリッシュ ナンバー』の円盤（Blu-ray／DVD）第1巻の売上は、およそ1,000枚前後と推定されています。
一部データでは「621枚」という具体的数値も報告されています。

この売上規模は、アニメ業界において続編が検討される基準（一般的に5,000枚以上が目安）を下回っており、商業的にはやや厳しい結果でした。
この点が、2期制作に踏み切れない一因とされています。

原作のストック状況

原作媒体は以下の3種です。

• 小説版：全3巻（2016年7月～2017年6月に刊行）

• 漫画版：全3巻（2016年～2017年に連載・完結）

• スピンオフ漫画『ガーリッシュ ナンバー 修羅』：短期連載後に終了

これらはいずれも完結済みであり、未映像化の原作ストックはほぼ存在しません。
よって、続編を制作する場合は新作ストーリーをアニメオリジナルで構成する必要があります。

原作の売上・発行部数

『ガーリッシュ ナンバー』シリーズの累計発行部数については、明確な公表値が存在しません。
ただし、アニメ円盤の売上状況や関連書籍の刊行スパンから見ると、大規模ヒットというよりは“コアファン向け中規模作品”の位置づけです。

本作は一部アニメファンや声優ファン層から高い評価を受けたものの、商業的成功という観点では控えめな結果に留まっています。

アニメと原作の違い

『ガーリッシュ ナンバー』は、アニメと小説・漫画でストーリー構成が異なります。

• 時系列の違い
  　小説版はアニメの前日譚や裏話を描き、アニメは業界のリアルを中心に展開。

• 視点構成
  　アニメでは主人公・烏丸千歳の視点が強調されるのに対し、小説は登場人物それぞれの心情が丁寧に描かれています。

• トーンの違い
  　アニメはテンポ重視でコメディ的演出が多く、小説では心理描写が深く、やや現実的なトーン。

• テーマの補完
  　アニメでは“売れない声優の現実”が主題化され、小説では“理想と現実の乖離”が中心。

このように、アニメと小説を両方楽しむことで、物語の奥行きがより深く理解できます。

作者の他の作品

原案・シリーズ構成の渡 航（わたり わたる）は、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』（通称：俺ガイル）の作者として知られています。
人間関係の機微や社会的立場の描写に長けており、『ガーリッシュ ナンバー』でもそのリアリズムが活かされています。

キャラクター原案の QP:flapper は、イラストユニットであり、『天体のメソッド』『レガリア The Three Stars』など、繊細かつ魅力的なキャラクターデザインで知られています。

類似のおすすめ作品

声優・アニメ業界をテーマにした、または同様の“裏側を描く”作品には以下のようなものがあります。

• 『それが声優！』
  　新人声優3人の成長を描く作品。業界のリアルと温かさが共存する。

• 『SHIROBAKO』
  　アニメ制作現場を舞台にした群像劇。業界描写の精密さは随一。

• 『ReLIFE』
  　成長と再挑戦を描く青春群像劇。内面の変化を描く点で共通。

• 『NEW GAME!』
  　若手クリエイターの日常を描く。職業系コメディとして比較されることが多い。

これらの作品を併せて見ることで、『ガーリッシュ ナンバー』の業界風刺的側面をより深く楽しむことができます。

まとめ

『ガーリッシュ ナンバー』は、声優業界という華やかな世界の裏側を、シニカルかつリアルに描いた意欲作です。
原案・渡 航、キャラ原案・QP:flapperという強力なタッグにより、“かわいい×現実的”という二面性を持つ作品として評価されています。

アニメ第2期の可能性は低いものの、作品としてはアニメ・小説・漫画でひとつの世界観が完成しており、完結作として高い完成度を誇ります。
円盤売上や原作ストックの点からも、新規映像化は難しい状況ですが、ファン層の熱量は根強く、時折再評価される作品です。

アニメで興味を持った人は、小説版1～3巻を読むことでキャラクターの裏側や心理をより深く理解できるでしょう。
また、声優業界を描いた他作品と合わせて楽しむことで、“業界ドラマ”としての魅力が一層引き立ちます。