『ドラゴンクエストダイの大冒険』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

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2期・続編の可能性

2020年版アニメ『ダイの大冒険』は、原作の最終話まで描き切っており、物語としてはすでに完結しています。
そのため、**本編の続編（ダイたちのその後）**という形のアニメ2期は現時点では企画されていません。
最終話では、魔王バーンとの決着とエピローグまでが描かれ、キャラクターたちの未来が示唆される形で幕を閉じました。

しかし、作者の三条陸氏は過去のインタビューで、「もし続編を描くなら“魔界編”を構想していた」と語っています。これは、最終決戦後の魔界を舞台にした新たな戦いを描く構想でしたが、実際に連載・執筆されたことはありません。
そのため、「もしもアニメ2期が作られるなら、それは魔界編を基にした完全新作」という形になるでしょう。

また、スピンオフ作品『勇者アバンと獄炎の魔王』が現在も展開されており、これは本編の前日譚にあたります。アバンやハドラーの過去を掘り下げた人気作で、アニメ化の要望も非常に高いです。現時点では正式な発表はありませんが、**「2期＝魔界編」「新作＝アバン前日譚」**のいずれかが制作される可能性は十分にあります。

アニメの続きはどこから読めばいいか

2020年版アニメは原作の最終巻（37巻）までを完全に映像化しているため、アニメの続きにあたる部分は原作には存在しません。
つまり、アニメで描かれた内容が原作の最終話とほぼ同じ位置にあり、原作を読んでもその“先”はありません。

もし「原作でアニメの雰囲気を再確認したい」「違いを比較したい」場合は、コミックスの以下の巻から読むのがおすすめです。

アニメ終盤（最終決戦編）：原作33巻〜37巻
バーンとの最終戦：36巻〜37巻
エピローグ（ダイの行方や仲間たちのその後）：37巻

一方、より深く世界観を知りたい人にはスピンオフ作品『勇者アバンと獄炎の魔王』の読破がおすすめです。
これはダイ誕生以前の時代を描いた前日譚であり、アバンが勇者として活躍していた頃の物語です。

円盤の売上（DVD・BD）

2020年版アニメ『ダイの大冒険』のBlu-ray・DVDは全10巻構成で発売されました。
ただし、円盤の販売枚数はアニメ市場全体の変化により、かつてのような“物理メディアでのヒット”という形にはなっていません。

おおむね以下のような数値が報告されています。

第1巻の推定販売数：1,400〜1,700枚程度
以降の巻も同水準またはやや減少傾向

この枚数は、深夜アニメや配信同時展開が主流となった2020年代の市場においては“平均的”なラインであり、円盤単体での収益を主目的とはしていません。
本作の場合、Blu-ray売上よりも、配信（YouTube、Netflix、Amazon Primeなど）での視聴数、関連グッズ、ゲームコラボ、イベント収益などを含めたメディアミックス全体の利益で採算を取る方式でした。

結果的に、円盤売上は目立つものではなかったものの、アニメ放送によって作品の知名度・ファン層は再拡大し、グッズや原作の売上は再び上昇しました。

原作のストック状況

原作『ダイの大冒険』は全37巻で完結しており、連載終了からすでに30年近く経過しています。
そのため、“原作の続き”としてアニメが制作される余地は基本的にありません。

ただし、作者自身が語っていた「魔界編構想」や、「アバンの冒険時代」など、原作には描かれなかった部分が残されています。
これをもとにしたスピンオフ作品『勇者アバンと獄炎の魔王』が2020年代に新たに連載開始されたことで、事実上の新章・外伝としてストーリーが広がっています。

そのため、原作のストックは尽きているものの、「外伝をアニメ化する」「作者の構想を新作として実現する」という形での展開は可能です。

原作の売上・発行部数

『ダイの大冒険』の累計発行部数は、アニメ化発表時の時点で約4,700万部とされ、その後の再評価と電子版の普及により、現在ではおよそ5,000万部に達すると推定されています。
この数字は『ドラゴンボール』『スラムダンク』『ONE PIECE』といった超大作には及ばないものの、90年代ジャンプ漫画の中でも屈指の規模であり、ゲーム原作漫画としては異例の大ヒットでした。

また、2020年のアニメ放送によって原作の重版がかかり、電子書籍版や文庫版の売上も急上昇。新たな世代のファンが増えたことで、30年越しのリバイバルヒットと呼ばれました。

アニメと原作の違い

リメイク版アニメ（2020年版）は、基本的に原作に忠実でありながら、現代の演出技術と構成で物語を再構築しています。主な違いは以下の通りです。

テンポと構成の調整
　旧アニメ（1991年版）は放送期間の都合で原作の中盤までしか描かれませんでしたが、リメイク版は全編を網羅。構成上の無駄が削られ、テンポが良くなっています。
映像表現の強化
　戦闘シーンでは3DCGを活用し、呪文エフェクトやバトル演出が迫力満点に。特にバーンとの最終決戦やアバンストラッシュの演出は、原作を知るファンからも高評価を得ました。
キャラクター描写の拡張
　一部のキャラクター（ポップやヒュンケルなど）の内面描写やセリフが補強され、感情の流れが丁寧に表現されています。特にポップの成長描写はリメイク版の大きな見どころの一つです。
現代的な演出
　ナレーションやBGMの使い方が新しく、ドラマ性がより高まっています。旧作では表現しきれなかった繊細な感情表現が可能になりました。

作者の他の作品

三条陸（原作担当）

『冒険王ビィト』：本作と同じく稲田浩司とのコンビで描かれる王道バトルファンタジー。
『風都探偵』：『仮面ライダーW』の後日譚を描く漫画で、脚本家としての構成力が活かされています。
『勇者アバンと獄炎の魔王』：ダイの世界を掘り下げる公式スピンオフで、アバンとハドラーの過去を描く。

稲田浩司（作画担当）

『冒険王ビィト』：ダイと同様に勇者と魔王の戦いを描く少年向け王道作品。三条陸との名コンビが再結成されたことで話題に。

類似のおすすめ作品

『ダイの大冒険』のような“友情・努力・成長・冒険”をテーマにした作品が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

『ドラゴンボール』（鳥山明）
　ダイの原点とも言える作品。強敵とのバトルや仲間との絆など、王道少年漫画の原型。
『冒険王ビィト』（三条陸・稲田浩司）
　同じコンビによる作品で、ダイの精神的な続編とも呼ばれる。
『七つの大罪』（鈴木央）
　中世ファンタジー風の冒険とバトル、個性豊かな仲間たちの絆が魅力。
『鋼の錬金術師』（荒川弘）
　人間ドラマとファンタジーの融合。兄弟の絆と成長が主題。
『ONE PIECE』（尾田栄一郎）
　仲間との冒険、挫折と成長という点で、ダイの精神を現代に受け継ぐ作品。

まとめ

『ドラゴンクエスト　ダイの大冒険』は、少年ジャンプ黄金期を支えた王道ファンタジー漫画であり、2020年のリメイクアニメで再び脚光を浴びました。
アニメは全100話で原作を最後まで描き切り、完結済みです。そのため「2期」としての続編は存在しませんが、魔界編構想や外伝『勇者アバンと獄炎の魔王』など、新たな展開の可能性は残されています。

原作は累計約5,000万部を突破し、今なお多くのファンに愛される名作です。
円盤売上は控えめながらも、配信・グッズ・イベントを含めたメディアミックス展開で成功を収めました。
アニメと原作の違いは少なく、どちらも互いに補完し合う完成度の高い仕上がりとなっています。

そして何より本作の魅力は、勇気と友情を貫く“王道少年バトル”の原点にあります。
ダイ、ポップ、マァム、ヒュンケルたちの生き様は、今の時代にもなお新鮮な感動を与え続けています。
三条陸と稲田浩司の名コンビが築き上げたこの冒険譚は、少年漫画の歴史に永遠に残る名作と言えるでしょう。