『ド級編隊エグゼロス』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

2期・続編の可能性

2020年7月〜9月にTVアニメ版『ド級編隊エグゼロス』が放送されました。制作はProject No.9、監督とシリーズ構成は神保昌登。全12話構成で、OVA（特典映像）も制作されています。

ただし、2025年現在までに第2期制作の公式発表はありません。続編の実現は現状では難しいと見られます。その理由として、以下の点が挙げられます。

1. 円盤（BD/DVD）の売上が低調であったこと

2. 原作漫画がすでに完結しており、新たなストックがないこと

3. 放送当時の話題性が限定的で、社会的ブームにまでは至らなかったこと

一般的に、アニメ2期が制作されるには「円盤平均4,000枚以上」や「配信・グッズでの高収益」が目安とされます。本作はそのラインに達していなかったと推定されます。そのため、2期実現の可能性は低いものの、完結作品ゆえに「完結編OVA」や「リメイク」の形で再アニメ化される余地はあります。

アニメの続きはどこから読めばいい？

アニメ版は原作漫画の6巻前後までの内容を描いています。主に原作序盤〜中盤（烈人と星乃雲母の関係が一段落するあたり）までを中心に構成されています。
そのため、アニメの続きを読みたい場合は、原作第7巻から読み始めるのがおすすめです。

7巻以降では、キセイ蟲との戦いがさらに激化し、エグゼロス各メンバーの過去や感情にも焦点が当たります。最終的に物語は人類とキセイ蟲の関係の真相へと収束し、12巻で物語は完結します。

円盤の売上（DVD・BD）

『ド級編隊エグゼロス』の円盤売上は、アニメ続編の実現を占う上で重要な指標です。販売データの集計によると、1巻あたりの平均売上は約2,000〜2,500枚程度と推定されています。これは中規模アニメとしてはやや低い水準であり、2期制作が見送られる理由の一つとなりました。

ただし、円盤以外の収益（配信権料・海外展開・グッズ・イベント収入など）も考慮されるため、単純に売上だけで判断できるわけではありません。それでも、アニメ制作会社や製作委員会の判断基準としては、「赤字になりにくいライン」を超えていなかったと考えられます。

なお、放送版では一部シーンに規制が入っていたことから、円盤版（無修正版）を購入したファンもおり、一定の固定ファン層は形成されていました。しかし、その規模が続編を後押しするほどの大ヒットには至りませんでした。

原作のストック状況

原作漫画は全12巻で完結済みのため、現在は新しいストーリーのストックはありません。アニメ1期で6巻までを描いているため、仮に2期を制作する場合、残りの7〜12巻をアニメ化すれば物語を完結させられます。

つまり「ストック不足」は問題ではないものの、「原作が完結してしまったため、宣伝効果が薄い」という点がマイナスに働く可能性があります。一般的に、出版社やアニメ制作側は“原作の販売促進効果”を狙ってアニメ化を行うため、完結済み作品を再アニメ化するケースは多くありません。ただし、作品人気が根強い場合は、後年に「完全版アニメ化」が行われることもあります。

原作の売上・発行部数

『ド級編隊エグゼロス』の原作漫画は、累計発行部数が約135万部以上と発表されています。連載中期〜後期にかけてアニメ化効果もあり、安定した売上を維持しました。

ただし、同時期の人気作（たとえば『To LOVEる』『ゆらぎ荘の幽奈さん』など）と比較すると、ややマニア層向けで一般層への波及が小さく、メガヒット級には届いていません。それでも、完結作品としては十分に成功した部類に入ります。

アニメと原作の違い

アニメ版と原作漫画にはいくつかの相違点があります。

1. 描写の規制レベル
   　テレビ放送版では、性的描写・露出シーンなどに規制（光や煙の演出）が加えられていました。これに対し、円盤版・AT-X放送版・配信限定版では規制が緩和され、より原作に忠実な演出になっています。
   　原作は雑誌掲載時点から刺激的な描写が多く、アニメ化に際して表現のマイルド化が行われた部分が見られます。

2. ストーリー構成の省略・再構成
   　アニメ化にあたり、一部エピソードがカットまたは統合され、テンポ重視の構成になっています。特に序盤のギャグ回やキャラ掘り下げエピソードは短縮されています。

3. キャラクターの描き方の違い
   　原作ではヒロインたちの内面描写が多く、恋愛感情や嫉妬心などが細かく描かれますが、アニメではテンポとサービス重視のため、感情の深堀りがやや少なめです。

作者・きただりょうまの他作品

作者のきただりょうまは、デビュー以前から少年誌・青年誌の両方で活動しており、代表作は以下の通りです。

• μ&i（みゅうあんどあい）
  　ジャンプスクエアで連載されたSF×バトル×青春ドラマ。独特の感情描写とキャラデザインが評価されました。

• 短編集・読切作品
  　ギャグやバトル系の短編も複数発表しており、サービスシーンと少年漫画的王道を組み合わせる作風が特徴です。

きただりょうまは「エロと熱血を両立させる稀有な作家」として知られ、キャラクターの表情やポージングの表現力に定評があります。『エグゼロス』終了後は新作準備やイラスト活動を行っているとされています。

類似のおすすめ作品

『ド級編隊エグゼロス』が好きな人におすすめの、ジャンルが近い作品をいくつか紹介します。

• To LOVEる -とらぶる- シリーズ（矢吹健太朗・長谷見沙貴）
  　王道お色気ラブコメの代表格。SF要素とハーレム構成が似ており、エグゼロスに強く影響を与えた作品。

• ゆらぎ荘の幽奈さん（ミウラタダヒロ）
  　お化け×ラブコメ×温泉という設定。お色気とコメディのバランスが近く、アニメ化済み。

• ピーター・グリルと賢者の時間（檜山大輔）
  　成人向け寄りのギャグエロコメ。規制版と無修正版がある点がエグゼロスと共通。

• 閃乱カグラシリーズ
  　美少女×バトル×お色気をテーマにしたメディアミックス作品。戦闘とサービスが同居するスタイルはエグゼロスに通じる。

• 監獄学園（平本アキラ）
  　お色気とギャグを極限まで突き詰めた異色作。テンションの高さや演出の派手さを求める人におすすめ。

まとめ

• 『ド級編隊エグゼロス』は、ジャンプスクエア連載のラブコメ×バトル漫画。

• アニメは2020年に放送され、原作6巻までを描写。続きは7巻から。

• 円盤売上は約2,000〜2,500枚程度で、2期の可能性は低い。

• 原作は全12巻で完結済み、累計135万部を突破。

• 規制の有無による「放送版と円盤版の差」が大きい。

• 作者・きただりょうまは他にも『μ&i』などを手掛ける。

• 類似作として『To LOVEる』『ゆらぎ荘の幽奈さん』『ピーター・グリルと賢者の時間』などが挙げられる。

総合的に見て、『ド級編隊エグゼロス』は“エロ×熱血×青春”を独自のテンションで描いた作品であり、同ジャンルの中では完成度の高い娯楽作といえるでしょう。2期の望みは薄いものの、完結済み原作を最後まで読むことで、アニメでは描かれなかった感情の深みやストーリーの真の結末を味わうことができます。