『デッドマウント・デスプレイ』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

続編（2期・3期）の可能性

『デッドマウント・デスプレイ』は2023年に分割2クール（全24話）が放送されましたが、現時点で公式から“3期”や“続編”に関する発表はありません。

アニメの続編制作が検討される際には、主に以下の要素が判断基準になります。

1. 原作のストック（映像化できる分量）

2. 円盤（BD/DVD）の売上

3. 配信視聴数・人気ランキング

4. 原作や関連商品の売上推移

このうち円盤と配信人気が伸び悩んでいることから、現状では「続編の可能性は低め」と見られています。
もっとも、成田良悟作品は海外でも根強い人気があるため、今後の電子書籍売上や国際的配信状況によっては再び注目される可能性もあります。

アニメの続きはどこから読めばいい？

アニメは全24話で、原作漫画の第10巻あたりまでを映像化しています。
ストーリーの進行としては、原作第77～81話前後でアニメ最終話の展開と一致します。

そのため、アニメの続きを漫画で楽しみたい場合は、
「第11巻（第82話以降）」から読むのが最もスムーズです。

アニメで描かれなかった新展開やキャラクターの掘り下げ、異世界側の動きなども第11巻以降で本格的に描かれているため、続きを原作で追う価値があります。

円盤（Blu-ray／DVD）の売上

『デッドマウント・デスプレイ』の円盤売上は、業界全体の平均から見ると低めの結果でした。
初回限定版第1巻の初動販売枚数は約200〜300枚前後とされており、アニメ続編の制作ライン（平均3000枚前後）には届いていません。

Blu-rayやDVDの売上が低調である一方、海外配信や動画サイトでの人気は一定数ありました。特に北米やアジア圏では“逆異世界転生”という設定が珍しいとして話題になりましたが、収益面での数字が追いついていないのが現実です。

このため、円盤売上という点だけを見れば「続編に不利な結果」と言えます。

原作のストック状況

『デッドマウント・デスプレイ』の単行本は、2025年10月時点で既刊15巻。
連載自体も順調に続いており、アニメが映像化した部分（10巻分）以降もストーリーは進展しています。

物語は新章に突入しており、異世界と現代日本をつなぐ存在としての“屍神殿”の秘密、そしてポルカの過去や異世界側の人物たちの再登場など、より大きなスケールで展開中です。

このため、アニメ2期（仮に制作される場合）を作るだけのストックは十分に存在します。
ただし、制作発表には数年以上の間隔が空く可能性が高く、2026年以降になると予想されます。

原作の売上・発行部数

『デッドマウント・デスプレイ』は2022年11月時点で累計発行部数55万部を突破。
2024年頃には95万部に達したとされており、100万部目前の中堅ヒット作といえます。

1巻あたりの平均売上は約8,000〜9,000部ほどで、ライトノベル原作の人気コミカライズに比べると控えめですが、同誌内では安定した人気を維持しています。

アニメ化によって一時的に売上が伸びましたが、その後のブーム継続には至らず、現時点では「コアファン向けの評価の高い作品」という立ち位置にあります。

アニメと原作の違い

アニメと原作では、大筋の展開は同じですが、演出や情報量にいくつかの違いがあります。

1. 演出のテンポ
   　原作では群像劇的に多くの視点が同時進行しますが、アニメでは尺の都合で一部エピソードを省略・再構成しています。

2. キャラクターの内面描写
   　原作では屍神殿やポルカの思考・葛藤が丁寧に描かれており、アニメ版では説明的なモノローグを削ることでテンポ重視の演出となっています。

3. 異世界パートの省略
   　原作には異世界時代のフラッシュバックや“神々の戦い”などが細かく描かれていますが、アニメ版では回想程度にとどまっています。

4. グロ・ホラー表現の調整
   　原作にある過激な描写（死体・屍霊など）は、アニメでは放送倫理上の理由でソフトに描かれています。

このため、作品の世界観や背景をより深く理解したい場合は、漫画版を読むことでより濃密な情報を得られます。

作者・成田良悟の他作品

成田良悟はライトノベル・漫画原作で知られる人気作家で、独特の群像劇スタイルを確立しています。代表作には以下があります。

• 『バッカーノ！』：禁酒法時代のアメリカを舞台に、マフィア・不死者・怪異が入り乱れる群像劇。

• 『デュラララ!!』：池袋を舞台に、都市伝説と人間ドラマが交錯する人気シリーズ。

• 『Fate/strange Fake』：『Fate/stay night』のスピンオフ小説。成田らしい混沌とした群像構成が特徴。

• 『シャークロア』シリーズ：海洋を舞台にした新作。サメや伝承をモチーフにした独特な世界観が展開されている。

成田作品の魅力は、登場人物全員が主人公になりうる多層構造と、軽妙な文体・テンションの高い会話劇にあります。
『デッドマウント・デスプレイ』もまさにその延長線上にあり、ファンタジー要素と現代劇が見事に融合しています。

類似のおすすめ作品

『デッドマウント・デスプレイ』に近いテーマや雰囲気を持つ作品として、以下が挙げられます。

• 『オーバーロード』：圧倒的な力を持つ魔王視点のダークファンタジー。

• 『転生したらスライムだった件』：異世界での再生と勢力拡大を描く人気作。

• 『東京喰種トーキョーグール』：現代東京を舞台にした異形×サスペンス。

• 『異世界おじさん』：異世界帰還者が現代社会で生きるコメディ。

• 『Re:ゼロから始める異世界生活』：死に戻りを繰り返す主人公の苦悩と成長を描くダークファンタジー。

これらはいずれも「異世界」「死」「再生」「現代との交錯」といったテーマを共有しており、『デッドマウント・デスプレイ』の世界観と親和性が高い作品です。

まとめ

『デッドマウント・デスプレイ』は、成田良悟×藤本新太による、異世界と現代が交錯する独創的な逆転転生譚です。
2023年に全24話のアニメが放送され、独特の雰囲気と作り込まれた群像構成が話題となりました。

続編（3期）の制作は現時点で発表されておらず、円盤売上や配信状況を踏まえると可能性は低めです。
ただし、原作は続いており、ストックも十分にあるため、将来的に再アニメ化される可能性は残っています。

アニメの続きは原作第11巻から読むのがおすすめ。
原作ではアニメで描かれなかった裏設定や異世界側の真実が詳しく語られ、より深い物語体験が得られます。

群像劇・異能バトル・ダークファンタジーが好きな人にこそ刺さる、隠れた名作と言えるでしょう。