『ベルセルク』2期の可能性やアニメの続きはどこから読めばいい？

1. 2期、続編の可能性

「ベルセルク」はこれまで複数回アニメ化されていますが、原作全体をアニメで網羅した形にはなっていません。2016年・2017年に放映されたテレビアニメが最新のシリーズになります。

現時点では公式に「第3期」など続編を作るという確定情報は公表されていません。ファンの間では続編を望む声が強く、企画噂もたびたび浮上しますが、制作会社・権利者・原作の進行具合など複数のハードルがあるため、実現には不透明な部分があります。

2. アニメの続きはどこから読めばいいか

アニメ版各シリーズが原作のどのあたりを扱ったかを把握すると、漫画をどこから読めばいいかが見えてきます。

主なアニメ化版と対応範囲

• 1997年版テレビアニメ：黄金時代編を中心に、独自展開を含む構成

• 劇場アニメ三部作（黄金時代篇）：原作の黄金時代編を比較的忠実に再構成

• MEMORIAL EDITION（黄金時代篇 TV 再編集版）：劇場版を再編集・追加カット

• 2016～2017年版テレビアニメ：黄金時代以降のストーリーを扱う

これらを踏まえると、2016～2017年版テレビアニメを見終わったあとに漫画を読み始めるなら、コミックス14～15巻あたりから入る、というファン間での通例があります。ただし、アニメ版が細部を削っている・展開を変えている部分があるため、完全な対応とはいえません。

確実を期すなら、アニメの最終話で印象に残ったシーンやセリフ、登場キャラクターと一致する原作の章を探して読み始めるのがよいでしょう。

3. 円盤（DVD・BD）の売上

DVD／Blu-ray の売上に関して、公表された信頼できる具体的な数字は確認できていません。アニメ作品や販売会社・業界誌での発表が少なく、「公表なし」もしくは「限定的に言及されているのみ」という状況です。

4. 原作のストック状況

原作者・三浦建太郎氏は2021年5月に急逝されました。ただし、三浦氏が残したネーム・プロット、ならびにアシスタント・監修者の知見をもとに、スタジオ我画および森恒二氏ら関係者が連載を継続させています。

したがって、連載再開後の展開は「未完プロット＋現在進行中の描き下ろし分」という性格が強く、いわゆる「完全なストック」が潤沢にあったわけではないと見られます。

5. 原作の売上、累計発行部数

「ベルセルク」の原作（漫画・電子版含む）は国内外で非常に人気が高く、累計発行部数は次のように報じられています：

• 2023年時点で約6,000万部

• その後の報道では、7,000万部を超えたというものも

• 最新刊（第43巻あたり）では、週間コミックランキングで数万〜数十万部規模の売り上げを記録したという報道もあり

• 初版部数や巻ごとの売上例については、過去巻で「数十万部超え」という言及もあります

ただし、これらの数字は公表ベースであり、実売・回収済み売上・在庫調整を含めた正確値とは異なる可能性があります。

6. アニメと原作の違い

「ベルセルク」のアニメ版と原作との主な違いを以下に整理します。

省略・圧縮

原作は細密な描写・モノローグ・伏線が多いため、アニメでは尺や制作コストの制約から、省略される場面や圧縮される展開が多く見られます。

作画・表現手法の違い

アニメ版では CG・映像合成技術・ライティング技術などが用いられており、線の硬さやキャラモデル・背景との馴染みなどに違和感を指摘するファンもいます。原作の陰鬱さ・幻想性・身体感覚の生々しさを完全に再現するのは難しいという声は根強いです。

オリジナル展開・補完

特に旧アニメ版では、原作未完部分・手が回らなかった部分をオリジナル展開で埋める構成がなされており、原作との齟齬や矛盾を感じさせる点があります。

キャラクター心理・補足説明の違い

原作ではキャラクターの内面描写、回想・補足説明が多用されますが、アニメではこれを省略または簡略化することが多いです。そのため、物語の動機や背景に関して「アニメだけでは理解しづらい」部分が出てくることがあります。

ペース配分・起伏の演出

原作はゆったり展開する回や中規模のエピソードも含みますが、アニメでは視聴者を引きつける構成を意識してテンポを上げたり、起伏を強めたりする傾向があります。

7. 作者・三浦建太郎の他の作品

三浦建太郎の代表作である「ベルセルク」以外にも、以下のような作品があります。

• 王狼 / 王狼伝：剣劇・ファンタジー作品。三浦の初期作として知られます。

• ジャパン：三浦が関与した作品のひとつ。

• ギガントマキア：比較的短編ファンタジー作品。

• ドゥルアンキ：三浦が原作・プロデュースを担当していた作品（絵を描いたわけではない）

これらは「ベルセルク」ほど広範な支持を得たわけではありませんが、三浦建太郎の画力や作風の萌芽・実験性を見るうえで興味深い作品群です。

8. 類似のおすすめ作品

ベルセルクと雰囲気や方向性が近い、あるいは重厚なテーマ性を持つ作品をいくつか挙げておきます。

• ドリフターズ（平野耕太）：歴史戦記とファンタジーを融合した、戦闘・人物描写に強みのある作品

• ヴィンランド・サガ（幸村誠）：ヴァイキングを舞台にした歴史冒険譚。裏切り・復讐・戦闘がテーマ

• ダンジョン飯（九井諒子）：モンスターやファンタジー設定と冒険要素がありつつ、ユーモア・人間味も強い

• 海外／小説系では、ジョージ・R・R・マーティンの「氷と炎の歌」シリーズなど、陰謀・闇の要素や人物の葛藤を描く作品

「重厚さ」「闇・苦悩」「戦闘・復讐」といった要素を特に好むなら、これらはおすすめできる選択肢です。